[なんちゃってジャズピアノ講座] #29 とりあえずSatin Dollは終了 | 白鍵と黒鍵のスキマから

[なんちゃってジャズピアノ講座] #29 とりあえずSatin Dollは終了

ほんっっっっと久しぶりです。ごめんなさい。仕事とかなんとか忙しすぎて全然講座をup出来てませんでした。
まずは、two-fiveフォームから練習になだれ込んだ感のある"Satin Doll"を、終わらせてしまいましょう。

遅いほうがフォームを確認しやすいのでスローなオケを使ったのですが、実演奏上は、これぐらい遅いと逆に難易度倍増!というわけで、なんかもう全然ダメでした。

今回は演奏例だけ、になっちゃうとあれなので、一部オマケを。


白鍵と黒鍵のスキマから-G7 Lydian b7 (AMajUST)

これ、サビの一番最後のG7のところです。最初の Dm7-G7 のとこで使うのはちょっとサウンド的に厳しい感じがすると思いますので、気をつけてください。

さて、USTと書いてありますが、これは Upper Structure Triad、上部構造3和音。なんのことかわかりませんね。

では、まず、 G7 の "Lydian ♭7" というところにも注目しましょう。このスケールは、「Lydianの7度をフラットしている」とか「Mixolydianの4度を半音上げている」とかいう考え方ができます。特に後者の考え方にならえば、Lydian ♭7thは、つまりナチュラルテンションの7thコード用(ドミナントだけではないが ドミナント用ともいえる)スケールであることが解ります。

そして、このスケールとU.S.Tの可能性について示したのが上の楽譜の断片です。右に見えているのが GのLydian ♭7th scale。さて、G7のコードトーンである、G B D F音は黒塗りされていますが、それ以外の音はどうなっているか、というと、実は Aメジャーの3和音を持っていることがわかります。

さて、G7のテンションを含んだサウンドとして、下から1度3度・・・と積んでいった場合どうなるか、という風に考えたのが楽譜の左です。はい、9度のA音を起点としてテンションがつみあがり・・・そう、G7の上に Aメジャーがそのまんま乗るのです。これが Upper Structure Triad です。

で、サビのケツのG7は、サウンド的には Lydian ♭7th スケールでアプローチしてもいい、G7なんです。なので、ここでは右手で(上部に、というところがポイントなので、上に上に。) Aメジャーのトライアドを弾くと面白いサウンドになるんですね。試してみてくださいませ。

G7のほか、D7やD♭7でも使えます。でも、最初の Dm7-G7とか Em7-A7 では使わないほうが無難なサウンドです。では、 なんとか7th を見たときに、それにどのスケールが使えるか、を簡単に判断する方法はあるのでしょうか。あります。耳です。結局、鳴らしてみて「あ、これいい」と思ったら使えばいいんです。いい加減でごめんなさいw

♭VI7 や ♭VII7 や II7 あたりは割と鉄板どころといいますか、使える可能性が非常に高いのですが、そもそも度数で表現している通り、その時点のコードが、調としてはどういう関係にあるか、というところも重要ですから、わかりにくい場合なんかは鳴らしてみて確認したほうが早い、ってわけです。

というわけで、まずは Satin Doll は終了です!逃げます!ごめんなさいw