2009年4月7日。

アメリカで一つの番組が誕生しました。

その名も『Deadliest Warrior』。

意訳は「最凶の戦士」とでもしときましょう。

放送は米国ケーブル局の「Spike TV」で、この放送局は主に男性の若者を対象としています。

JAP MOVIE-Deadliest Warrior Title

さて、この『Deadliest Warrior』、どういった内容かというと、毎回毎回、歴史上の戦士を二人登場させ、「例えば忍者と海賊を戦わせたらどっちが強いか、実際に勝敗を決めようじゃあーりませんか」と45分間かけてシミュレーションする番組なんですね、これが。

「え~~、そんな無茶な~」

そうなんです。どっちが勝っても視聴者から文句が出そうな無謀とも言える挑戦に敢えて挑むのがこの番組なのです。

その馬鹿馬鹿しさは「トリビアの泉」に通じるものがありますが、番組自体は大真面目です。

さて『Deadliest Warrior』の内容を詳しく取り上げてみましょう。ニコニコ

毎回二人の戦士が登場します。ちなみに第一回目の放送では「アパッチ VS グラディエーター」が取り上げられました。冒頭で各戦士の歴史的背景が再現映像で紹介され、視聴者の好奇心を刺激します。

その後、番組は倉庫のようなスタジオに移ります。そこで格闘技の専門家やら人体工学の専門家とかいう人達と、それぞれの戦士を応援する人たちが毎回二人ずつ現れ、人体模型や各種の計測機器、実際の武器や防具などを使って実験を始めるんですね。応援の方々は実際にその戦士の末裔だったり、その武道に携わっている人たちらしいのですが、まあ自分達の名誉がかかっているので、お互いに一歩も譲りません。

JAP MOVIE-人体模型

各戦士は双方とも近距離用・中距離用・長距離用の武器が与えられ、それらの武器とは別にその戦士特有の武具が一つ与えられます。計四種の武具でいかに相手に効果的にダメージを与えられるか、実際に一個一個、応援の方々の手によって試されます。この辺りはかなりヴィデオゲームライクです。この時に使われる人体模型、中に人工の骨や内臓、おまけに血まで入っていてかなり本格的で、この人体模型に実際に斧とかが突き刺さるシーンなどはちょっとばかりグロテスクです。

で、実際にこれらのデータを収集した後、パソコンにデータが打ち込まれ、シミュレーションソフトを使って、模擬戦闘を1000回行い、勝利数が多い方が最終的な勝利をものにします。

結果は再現映像で流れます。迫力ある戦闘シーンに視聴者はここ一番盛り上がります。

第一回からの対戦リストを以下に列記します。

* Episode 1: アパッチ vs グラディエーター
* Episode 2: ヴァイキング vs 侍
* Episode 3: スパルタン vs 忍者
* Episode 4: 海賊 vs 騎士
* Episode 5: マフィア vs ヤクザ
* Episode 6: グリーンベレー vs スペツナズ
* Episode 7: マオリ族 vs 少林寺
* Episode 8: ウィリアム・ウォレス vs シャカ・ズールー

もうお分かりの通り、既に3つも和物が入ってます。アメリカで忍者や侍は人気がありますので、この手の対戦でもやはり外せません。侍と忍者は果たして対戦相手に勝ったのか?ネタばれが嫌な方もいらっしゃると思うのでここでは言いません。興味がある方はYouTubeで「Deadliest Warrior」と検索すれば、映像が観れると思います。

JAP MOVIE-対戦

ただ時代も場所も違う二つの戦士を戦わそうという発想自体、最初から無理があるので、結果にはあまり拘らず、登場する人たちがいかにその戦士を熱く語るか、古代の武具がどの程度威力があったのか、そういった過程を楽しむ方が精神的にもお肌にも宜しいんじゃないでしょうか。

ちなみに気になる「マフィア VS ヤクザ」ですが、どうやって戦うつもりなのか、ちょっと興味がありますね。実はこのブログを書いている時点ではまだEpisode 3までしか放送されていないので、私自身も中身を知りません。Episode 8では実在の人物が登場するようですし、この先も要注目ですね(?)