今回はタイトルから分かるように単なる愚痴です。

なので不快に感じる方もいらっしゃると思いますので、他人の愚痴なんか聞きたくない!って方は、この先は読まないで下さい。しょぼん

私はあまり日本のドラマって観ないんですが、そうは言っても、面白そうだなと思うようなのは、年に三、四本は観たりしていたりするわけで、その度に気になってしまうのが、登場人物の独り言なんですよね。これが。

普段、米国のドラマなんか観てると、全く独り言が出てこないか、あるいは心の声が登場人物のナレーションという形で表現されるので(独り言のドラマが全く無いわけではないが)、日本のドラマ(というよりアジアドラマ共通ですね)特有の独り言のオンパレードにはかなり違和感を感じます。

私はシナリオの学校に通っていたことがあるんですが、学校では建前上「独り言は言わすな」と教えられました。登場人物の心情を表したいならシャレードを使うとか、第三者に言わすとか、カットバック技法を使うとか、幾らでも代替方法があるので、それらの方法をなるべく使い、「独り言」は、どうしようも無くなった時、あくまでも最終手段として使いなさい(って言うか独り言が使われている時点で駄作である)と言われました。

ちなみにシャレードというのはシナリオ用語で、簡単に言うと登場人物の心情を本人の言葉以外で表す表現方法で、例えば有名な「ローマの休日」で王女が記者団に囲まれて退屈なインタビューを受けている時に、「あ~あ、なんて退屈なのかしら」と独り言を言わせる代わりに、彼女のロングスカートの中でヒールを脱いで足を掻いている姿を映すことで、視聴者に心情を理解させると言った感じです。

ただ私が「建前上」と言ったのは、これはあくまでも「映画」の台本の話なんですね。TVドラマの場合、「お茶の間の主婦が洗い物しながら観る」可能性があるので、なるべく観ている人が目を離していてもストーリーが分かるようにするために、「独り言」は入れないと仕方が無いみたいな事も聞かされるわけです。

その時は、「まあしょうがないのか」とか納得したりもしたわけですが、よくよく考えるとなんか腑に落ちませんね。どうしても納得できません。むっ

未だにドラマを毎週観ている主婦の方々は、洗い物しながら観るんでしょうか?そもそも洗い物なんかしていたら音なんて聞こえないでしょう?そんなに大事なドラマならハードディスクレコーダーに録画しませんか?このご時世。

単なる日本のドラマ界の悪習のようにしか思えないんですけどね。

なんでも米国と比較するのは恐縮なんですが、米国のドラマが映画の影響を色濃く受けているとしたら、日本のドラマは舞台劇の影響を強く受けているような気がします。

というのも「独り言」以外にも、例えば主人公がヒロインに嘘を付く描写があったとしますよね。その主人公は視聴者が分かるように「はい、皆さーん、私は今嘘をついていますよー。この顔にちゅーもーく」みたいな顔をしたり喋り方をするわけです。我々はその主人公の顔を見て、ああ、今、嘘をついているんだなって分かるんですが、なぜかヒロインは全く気付きません。これは完全に舞台劇の手法で、現実世界ではありえません。

こういう舞台劇のような演出をされると、例え出演者の演技がどんなに素晴らしくても、途端に興醒めしてしまうんですよね。こういうのは一回気になってしまうとなかなか気にしないではいられません。

だったら日本のドラマ観るなって話ですよね。でも観たいんです。観たかったら我慢しろって話ですよね。分かりました。我慢します。しょぼん