みなさん、援助効果にかかるパリ宣言(2005年)をご存知でしょうか。


これはOECD(経済開発協力機構)のDAC(開発援助委員会)が中心に進めている、援助国の援助のあり方を効果的にするための国際約束です。


パリ宣言には、「被援助国のオーナーシップの尊重」「ドナーと被援助国の整合性」「ドナー間の協調と調整」「成果マネジメント」「相互説明責任」の5つの重要な柱から構成され、12の具体的な指標が定められています。


簡単に言えば「開発途上国の考えた開発計画を尊重し、ドナー国が調整したり、協力したりし、成果がはっきりでるように運営し、関連情報も透明性をたかめましょ」という約束です。特にバイの援助の中で、日本とアメリカ政府の方針は大きな影響を与えます。


今世界のNGOはこの「援助効果=Aid Effectiveness=AE」の話題で盛り上がっています、というか非常に重要な議題になってきます。日本のNGOもそろそろ真剣にこの議論に入っていく必要を感じています。詳しいことはここからもわかります。次号の「シナジー」でも援助効果の特集を組んでいます。

http://www.janic.org/activ/activsuggestion/supporteffect/post_74.php


JANICでは、2009年からMDGsの実現とあわせこの援助効果の政策提言を3ヵ年の計画で進めていく予定です。先週の月曜日にそのための助言委員会が開催されました。25名ちかい助言者が委員を引き受けてくれ、会議にもかなりの方が出席されました。いろいろなご意見でて刺激的な会議でした。

そのご意見の中のひとつに、「この宣言は、国の援助の正当性をますます高めてしまうのではないか。NGO独自の価値観や哲学が必要」といったコメントがありました。またこれらの経過報告をする集会も持ちますので、ぜひご参加ください。

国際協力NGOセンター(JANIC)事務局長ブログ-03.トイレ・トレーの上で爆睡中のコト。
トイレ・トレーの上で爆睡中のコト。
(写真提供:富野岳士さん)