♫ さくら ひらひら 舞い降りて落ちて ♫
日本に住んでいる皆さま
桜の季節がやって来ますね。狂うほど羨ましいです。
優しい色したソメイヨシノの屋根の下を歩くことが今では
叶わぬ夢となっている南国暮らし。
♫ 小田急線の窓に今年もさくらが映る ♫
と歌った "いきものがかり" のメンバーは、私の育った街から
そう遠くない海老名の出身。なんだかちょっと嬉しい。
私の育った街には6キロ以上も続く美しい桜並木がある。
よく晴れた日にその道をゆっくり車で走ると、しばらく
全てがベビーピンクのフィルターがかかったように見える。
途中の川沿いでは、犬と散歩している人やピクニックを
楽しむ人々の笑顔が見える。
そんな贅沢な時間や小さなシアワセがあそこにはある。
今年も見ることのない桜並木を想いながら目をつぶってみる。
最愛の母は4年前の桜の季節に散ってしまった。
父と一緒に母の遺影を持ってゆっくりとこの桜並木の通りを
車で走った日を思い出す。優しくて美しい桜色だった。
何年前だったか、初めて美しいソメイヨシノを見た旦那は
感動して何百枚も同じような桜の写真を撮っていた。
マレーシアに帰って来てからも、その写真を眺めては
「So beautiful...」とうっとりしていた。
昨年日本を訪れた外国人観光客の数は2千万人近かったそうだ。
これから桜を見にやってくる人達は、美しい桜を眺めて
何を思うだろう。優しい気持ちになってくれたらと願う。