今ほど、帰宅してテレビをつけたら、ちょっとした場面が写った。


全盲のピアニストで、先ほど、バン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した辻井さんの帰国会見の場面だった。



既に質問はされたようで「もし、目が見えたら何を見たいですか」と言うものだったらしい。

既に質問されていたようで、誰が尋ねたのかは私には、解らなかった。

質問の流れがわからないので、判断するのは、いけないのだろうが、何故、こんな質問をするのだろうか?と、一瞬、嫌な気分になった。


手術をし、目が見える可能性がある方に尋ねるのとかは違う。


生まれながらの目が見えない人に尋ねることでは無いと私は思う。



答えは、私が思っていたように「両親の顔を見たい」と彼は答えていた。

しかし、驚いたのはその後の回答で、「心の目で見ています」と言うものだった。



質問する方を遥かに上回る大人の発言だ。



凱旋コンサートも今回の優勝でチケットが完売との事。

これから、沢山の方に聞いてもらえる場も広がることだろう。


どなたかが批評していたように、素直に音楽に身をゆだねるような音を忘れないよう祈りたい。

だが、先ほど、聞いた答えを思う限り、謙虚な気持ちを忘れることは無いように思う。