『シルディ サイババ アバター ~その総括的プロフィール~』 (14) | 奇跡の聖者 シルディ・サイババ

奇跡の聖者 シルディ・サイババ

Om Sai Sri Sai Jai Jai Sai

              

『シルディ サイババ アバター ~その総括的プロフィール~』 (S.P.ルヘラ著、渡部英機・訳、siba・編) 


【4、シルディ・サイババの教え】



 (上)


 ババは余り長い抽象的な講話はしなかった。彼が話したことはどれも短く、簡明で率直なものだった。彼の教えは全て非常に簡明である。それらはヒンズー教、イスラム教の全聖典の要点どおりであり、本質である。

 彼の全ての教え、帰依者との会話、彼の激発、奇跡、繰り返し言われた言葉、前生に関する物語、帰依者によって記録された彼の生前の記録、これら全ての十分な分析は、次のような修養上の主要点、考え方あるいは要旨にまとめることができるだろう。


 1、リナヌバンダ(与えることと受け取ることの絆)

 誰もこの生涯で、もし男や女が私達から借金の支払いとして何かを受け取るためか、私達に与えるためでないなら、私達の許に来はしない。それゆえ、ババの主要な教えは、この生涯で私達の許に来ても、常に丁重に扱うことだった。


 2、サブリ(忍耐)とシュラッダ(信頼)

 私達は自分のグル(師)を信頼しなければならない。グルを深く尊敬し、グルに従い、グルに全く献身して仕えなければならない。それから、私達は忍耐を持たなければならない。というのは、全ての物事は生じ、実現するまでには、時間を要するからである。

 これらの2つの教えは、ババが全ての帰依者に繰り返した教えである。彼は全ての帰依者に、こう保証した。「もしあなたが私の方を向くなら、私はあなたの方を向くでしょう。」

 彼は信頼と帰依心をもった全ての帰依者に恵みを与えた。

 

 3、サマルパン(全托、全てを委ねる)

 私達はグルに対して、全てを委ねる態度をもたねばならない。グルのクリパ(親切)のみが、私達の過去のカルマ(行い)の重荷を軽くすることができるのだから。グルのみが、私達を救いに導くことができる。

 それは、次のように説明された。委ねることは、ジバ(個人の魂)という別個の存在が始まった時に覆されたグーナ(性質)の均衡すなわち調和を回復させる。委ねることは、グルに対する帰依者の気持ちが強まった時に醸し出されるものである。



 (続く)