少し前になりますが、『今、楽観主義がもてはやされているが、楽観主義は、いいことではない。』的なことが書籍に書いてありました。
ということで今回の議題は、『楽観主義とお気楽主義』です。
結論から言ってしまえば、楽観主義は必要なことで、先ほどの楽観主義を否定的に述べていた人は、お気楽主義と勘違いしているようでした(公の出版物で)。
客観的に見て失敗と取れる出来事が起こったとき、『この失敗は何かを知らせてくれている、次の案件に向けてこの失敗を生かして努力するポイントはどこか。』
と前向きにとらえて次の努力につなげるのが楽観主義です。
(悲観主義は、『もうこれで終わりだ、きっと次もだめだ。逃げよう。』というものです)
お気楽主義は、『失敗しちゃったな、運が悪かったかな。でも何か次は行けそうな気がするな。』と考え、何の思考もアクションも取らないことです。
上記から明らかなように、楽観主義が継続的に良い結果を生むことになります。
具体的な例では、よく保険のセールスが取り上げられます。
悲観主義のAさん:立て続けに10件断られた場合、『やっぱりこの仕事に向いてないのかな、今月はもう一件も契約が取れないかもしれないな。』と思い、自分がこの仕事に向いていない理由や、この後も断られているイメージを頭の中で何度も何度も繰り返し、次のアポイントの電話をなかなか掛けることが出来ません。
楽観主義のBさん:立て続けに10件断られた場合、もの事の明るい側面を考えます。『まいったな~、でも二人ほど興味を示してくれたな、何でだろう。もしかしたら・・・、次はこれを試してみよう。』と思い、次のアポイントの電話に向かいます。
結果、Aさんは今月20件の面談、Bさんは今月50件の面談を実施しました。
AさんとBさんの今月の力量が同じだったとした場合、
・まず、多く面談したBさんの実績が上回るでしょう(10件に1件の確率で契約が取れるとすると、Aさん2件、Bさん5件です)。
・次に、今月Bさんは、Aさんの2.5倍の経験を積みました。
・また、AさんとBさんが同じ見込み客リストを使っていた場合、Aさんが成約していたかもしれないお客様をBさんが先にアポイントを取って成約しているかもしれません。
このように見ていくと、半年後に二人の営業成績がどのようになっているかは非常に明らかです。
楽観主義とは、起こった出来事に少しでもプラスの解釈を与え、目標に向かう行動をうながす態度、と言い換えられます。
決して、『何とかなるんじゃない。』と、たかをくくって何もしないことではありません。
成果を出すためには、楽観主義は必要で、お気楽主義は必要ではありません。