アーセナルにはなぜ負傷が多い?& 長期離脱選手たちの今 | Japan Gooners~アーセナルニュースネットワーク

アーセナルにはなぜ負傷が多い?& 長期離脱選手たちの今

今季の負傷者の多さ、そしてその一部の深刻さには、我々の誰もがため息をつき、胸を痛めた。
アーセナル公式ウェブサイトのRichard Clarke (リチャード・クラーク)が、アーセナルのフィジオ(理学療法士)、Colin Lewin (コリン・ルーウィン)に誰もが聞きたかった質問をぶつけた。

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>> なぜ今年、ここまでチームに負傷が多かったように思うか?

理由は本当に様々だよ。我々は、大体毎シーズン、55試合から60試合をプレーする傾向にはあるが、試合数はいつでも負傷に影響してくる要素の一つだ。ただ、今シーズンを他と比べるとやはりやや多かったと言える。しかし、トラウマとなり得る大きな負傷がおかしいほどに多かった年だ。通常1年で1件、時に2件くらいの骨折/ ひびは予想するが、今季はもう7件目だ。



>> アーセナルで仕事をしてきて、今季は負傷の面で最悪なシーズンだったか?

そうだね。今のところはおそらく今季が最悪だろう。咋シーズンとその前のシーズンと比べてやや多い。しかし、トラウマとなる大きな負傷が多かった点を除けば、そこまで他シーズンと変わりはない。トラウマとなる大きな負傷というのは、悪質なタックルによる骨折やヒビという意味だ。他のチームを非難しているわけではない。今季は本当にそういう怪我にあまりにも多く見舞われた年だ。統計的には、我々はリーグの中でも最も長い距離を走るチームだし、スプリント(全力疾走)の数もリーグトップだ。



>> なぜそれが負傷に影響してくるのか?

そのレベルでプレーするには、高いフィットネスレベルが要求されるからだ。よって、監督にとって管理されるトレーニングは、このハイレベルなフィットネスを反映するものでなくてはならないというのが、満場一致の考えだ。他チームより多くの試合数をプレーするという事実をそこに加えると、回復時間の減少ということが言える。ミッドウィークの試合をプレーすると、リカバリー時間は3日だ。他チームは1週間休んでいる。これもリスクの増大につながる要素のひとつだ。多くの負傷は疲労と関連するものだからね。



>> 他チームの負傷はアーセナルに比べて少ないようだが、それはなぜか?

我々と同じくらいの試合数をプレーするチームは、その負傷記録も類似するものだと言える。自分のチームの負傷状況が他と比べても最悪だと思うのは、サポートするチームだからこそだ。一シーズン40試合くらいしかプレーしない他のプレミアリーグのクラブの選手に比べ、我々の選手たちは、50%ほど多くの試合数で(負傷のリスクに)さらされることになる。別の要素としては、我々のスカッドの90%がインターナショナル(代表)選手で構成されるという点だ。それもまた、彼らがプレーする試合数を増やすことになり、疲労要素が増大する。インターナショナル選手の在席率がずっと低いスカッドよりも、負傷のリスクはずっと大きくなる。つまり、同じくらいの試合数をプレーしているチームと我々を比べると、そこまで我々の負傷率が極めて高いわけでもないということだ。

もう一点は、長期離脱の負傷者が何人かいるとチームが戦力不足になる。これによって他の選手に求められるものが大きくなる。ローテーションがあまりできなくなるからね。




>> 通常のレベルの筋肉の負傷もあった?

他のシーズンとそう変わらないさ。今までのアーセナルのシーズンと比べて、大して良くもなければ、大して悪くもない。トラウマとなる大きな負傷と普通レベルの負傷を比較するのと同じで、他のクラブと比べるのは難しい。我々ほど多くの試合数をプレーしないチームとは公平な比較が困難だからね。欧州で(CLで)プレーする他のチームと比べれば、我々の負傷状況はかなり似たものがある。



>> 何年もアーセナルにいて、Arsène Wenger (アーセン・ヴェンゲル)との関係はどう築いてきた?

アーセンとは今季で14シーズンを共にしてきた。良いことだよ。安定性と信頼を築く。彼とは毎日ミーティングの場を持っているし、いい関係を築いている。Ivan Gazidis (アイヴァン・ガジディス)にも毎週最新情報を送っているよ。彼はこの1年とても大きな支えとなってくれている。

デイリーミーティングでは、選手たちの経過レポートや負傷した選手たちがいつスカッドに復帰するかについての計画を話し合ったりする。あとは、誰がトレーニングに参加していて、誰がしていないかという情報もミーティングの内容の一部だ。フィットしていればトレーニングに参加する、というほど単純なものではないからね。選手によっては、特別なトレーニングプログラムを行うのみで、必ずしもチームとトレーニングを行うわけではないんだ。

全てが負傷している選手たちのことに限られるわけでもない。我々はフィットしている選手たちにも目を配り、負傷の可能性を回避させるよう努める。だからこそ、我々は特定の強化プログラムや調整プログラムについて、常にTony Colbert (トニー・コルバート)と連絡を取っているんだ。彼は負傷回避の上で、重要な役割を担っている。

我々は常に医療チームの向上に努めているよ。3人のフィジオ(理学療法士)と医師で、合わせて50年以上エリートのアスリートに関わってきた経験を持っているし、世界でも最高の外科医、最高の専門医、そして最高のスポーツ科学とつながっている。




>> 現在の医療体制、そして今後の発展と向上に向けての計画は?

我々には非常に優秀な医師、3人の経験豊富な理学療法士、2人のマッサージ師、足病学と栄養学、整骨療法の専門家のサポート、そしてトニー・コルバートの強化と調整知識に恵まれている。

Neal Reynolds (二―ル・レイノルズ)はクラブを去ることになった。彼はノーウィッチ・シティに戻って理学療法士の責任者となる。我々は彼のここ数年の貢献に感謝の意を表したい。彼の今後の健闘を祈っている。彼はクラブに在籍中、重要な役割を果たしてくれていた。

代わりにSimon Harland (サイモン・ハーランド)という理学療法士が我々の一員となる。彼はエリートのアスリートを相手に15年間仕事をしてきた優秀で経験豊富な理学療法士だ。彼はアイルランドのスポーツ協会でエリートのラグビー選手たちを見守ってきた。他のトップレベルのスポーツ界での経験もある。我々は彼と一緒に仕事ができるのを楽しみにしているよ。

我々はまた、世界中の先進的な専門家たちの知識や力も借りている。近年、選手たちはフランス、スペイン、ドイツ、オランダ、アメリカで手術を受けてきた。

我々は常に状況を監視、検討している。我々の仕事は、負傷を治療、回避し、再発を防ぐための向上を加えていくことだからね。負傷のないシーズンはない。負傷ゼロというシーズンを経験するクラブは一つもない。我々の選手たちに可能な限り最高のトリートメントを確実に提供し続けられるように、スポーツ医療の最前線で仕事をすることが重要だ。




>> Cesc Fabregas (セスク・ファブレガス)の状態は?

順調だよ。彼はひ骨に負った髪の毛ほどのヒビで、おそらく残りのシーズンを離脱することになる。全て順調にいけば、彼は余裕を持ってワールドカップに出場できるだろうし、我々は継続して彼の状態を監視していく。負傷は間違いなく、バルサ戦終盤でのCarlos Puyol (カルロス・プジョル)のタックルによるものだ。一部のメディアでは、彼がバルセロナ戦の前からヒビが入った状態でプレーしていたというとんでもない報道がされているが、一言で言って、これは全くのデマだ。バーミンガムシティ戦で彼はひどい打撲を負ったが、ヒビの入った脚でバルセロナを相手に85分間走り回れると言うのは全く馬鹿げた話だ。

バーミンガム戦の後、セスクの状態を検査したが、彼は重い打撲を負っていた。レントゲン検査で骨への異常は一切確認できなかった。プジョルのタックルを受けたバルセロナ戦の後のレントゲン検査で、損傷が確認された。髪の毛ほどのヒビが入っていた。つまり、残念ながらセスクは残りのシーズンを離脱することになるということだ。




>> 他の長期離脱の選手たちの状態は?

Johan Djourou (ヨハン・ジュルー)は膝の関節の軟骨に厄介な負傷を抱えていた。彼はほぼ完全に回復し、2週間以内にはスカッドに復帰して、フルトレーニングに参加できるはずだ。Kieran Gibbs (キーラン・ギブス)も同じだ。二人ともキャリア自体に影響を与える可能性さえあった負傷から完全回復を果たしたよ。


$Japan Gooners~アーセナルニュースネットワーク-ヨハン・ジュルー



>> Aaron Ramsey (アーロン・ラムジー)の状況は?

アーロンは完全に回復できる。他のフットボール選手にも似たような負傷は起こっている。手術は大成功だったし、初期の回復のサインもとてもポジティブだ。復帰は早くて秋の始めになるだろう。彼の脚には骨折箇所を安定させるための金具が入れられている。専門家は彼に歩行を勧めていて、重圧を加えることで骨折箇所の回復につながるんだ。まだ回復は初期の状態だが、徴候はとてもいい。



>> 最後にRobin Van Persie (ロビン・ファン・ペルシー)の状態は?

ロビンはもうすぐにでもスカッドとフルトレーニングに参加できる。クラブにとっては大きな後押しだ。それに、ヨハンとキーランが2週間後にもチームとのトレーニングに参加する姿を見るのは、皆にとって大きな励みになるね。

参照:アーセナル公式ページより

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負傷者状況が特にひどいと感じるのは、やはり自分がサポートしているチームだからなのだろうか?
我々のプレースタイルや他チームの意識も関連しているのは間違いないように思えてならないが、医学的に見ればやはり疲労は大きな要素だというのは当然だろう。

それにしても重症の負傷者が多いシーズンだ。
彼らをこうして失っていなければ、今頃我々のタイトル獲得の可能性はどこまで大きくなっていたか知れない。
まあ、それもどこのチームでも言えるファンの嘆きなのだろうが・・・。

ロビン、キーラン、ジュルーと明るいニュースも入ってきた今、何とか最後まで優勝接戦にしがみついていきたい。



by ガナり娘



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