私の中では中国という国は、謎が多い国だとの印象が強いです。


これまで、国会議員として三度、訪れましたが、あの国のシステムを未だに理解できません。


いつきブログ 外山イツキ(外山斎)公式ブログ|参議院議員|宮崎県選出

安全保障の観点からは、未だに油断できない国だと思いますが、アメリカと並ぶ大国でもある中国を我が国は無視は出来ません。だからこそ、主張すべきは主張し、うまく付き合っていく関係を構築していかねばなりません。


いつきブログ 外山イツキ(外山斎)公式ブログ|参議院議員|宮崎県選出

先日、中国に港湾の関係で視察にお伺いした際、ある方との会談の中で中国に関して様々な質問をさせていただきました。すると、「これからの中国はカリスマなき時代に入る。カリスマ性のないリーダーが後継を決める時代になる。それを人民がどう思うか。」という言葉が耳に残ってます。

2012年は世界の指導者が交代する年だと言われております。アメリカ、ロシア、フランス、韓国では大統領選挙が行われ、中国でも新しい指導者が誕生します。中国以外の各国は選挙で国民がリーダーを選ぶのですが、中国では集団指導体制下、リーダーが決められる。しかしながら、中国のリーダーは、これまで鄧小平氏のような絶対的な指導者が新しいリーダーを指名してきたわけですが、次期最高指導者に内定している習近平氏は初めてカリスマが指名しないリーダーとなるわけです。

これが、今後の中国にどのような影響を与えるのか、我々は注視していかねばなりません。

その様な中、将来のリーダー候補といわれた、薄(ボ・シーライ)重慶市党委書記が失脚しました。薄氏の側近であった王立軍重慶市公安局長の米国総領事館への逃げ込みが事件の発端でしたが、太子党と共青団の勢力争いや、指導部と薄氏の路線対立など、様々な要因が今回の事件の背後に絡んでます。

特に今回の事件は、最高指導部を形成する政治局常務委員の顔ぶれに影響を与え、今後の中国の行方を大きく左右する可能性が高く、次期最高指導者となる習近平氏の体制も安泰ではなくなるかもしれない。

そのような政治体制が、近隣諸国や我が国与える影響も考えていかねばなりません。日本の報道を見ると、隣の大国のスキャンダル的なニュースのようにしか伝えておりませんが、今後の中国を大きく左右するような話なので、我々は今後の指導体制などを注視していかねばなりません。