似たようなタイトルの曲をくるりが歌っていた気がするが全く気にしない。
役者を始めてから以降、人と接する密度が濃くなった。
凄く心の距離が近いのである。自然と深度のある会話が繰り返され、表情一つから些細な態度の一つから微細な変化に気付くことも多くなったと感じる。
どうでもいい相手からの言葉に心が動かされることも稀にあるが、心の距離が近ければ近い人間の言葉ほど心は反応し、突き動かされる。
当然傷つくこともままある。逆もまた、なのだろう。
これまで何人を軽はずみな言葉で傷つけたかは知る由もないし、これからどれだけの人を言葉で傷つけるかわかるはずもない。
ならばせめて、ことばをまぁるくしよう。
角を削って、磨いて、少しでも正円に近づけるように。
でも、ニスを塗ったりワックスを掛けたり加工はしたくない。きっと表面の眩しさで中身の伝えたいことが伝わらない。なんの感動も生まない。
嘘や加工品の言葉が濫用されることが当たり前のようになっている今だからこそ、そうでありたいと思う。
だから僕は語彙を集めるのです。少しでも多くの感情を渡せるように。
だから僕は嘘を嫌うのです。薄っぺらな嘘と薄っぺらな加工品ほど人を薄っぺらにする言葉はないのだから。
だから僕はつくときは徹底的な嘘をつくのです。嘘も方便とはよくいったものです。
だから僕はことばをこの上なく愛し、そして吐き捨てるように使うのです。ことばは不完全だけどそれでもいつか繋がれると信じて。
そんなことを考えている休日の午後。
あ、こころはしかく の由来を書き忘れた。ま、いっか。
またいつか。