タイのピーピー島近くで「つばめの巣」を採取する現場を見学したことがある。
細い竹組みがされた洞窟内の崖にへばりつくようにして巣を取っていたが、それに匹敵する危険な伐採作業。
現場は第二次大戦時に旧日本軍によって削り取られた山、崖がむき出しのまま現在は急傾斜危険地域に指定されており県の管理下にある。崖が崩れるのを防ぐためにネットをはっていたのだが、それがはがれ草木が茂り始めたので、まずは草木を伐採してそのあとネットをはりなおす。
草木の根がはれば、崖が崩れないのでは?と素人である私は考えたのだが、草木の根が崖の内部に入り込み岩盤をもろくしてしまうので、やはりこの方法がベターなのだそうだ。
旧日本軍の後始末を国は見てくれない。県税を使った工事に疑問を感じる。
崖を押さえるような形でマンションを建設すれば、県の負担も減るから良いのでは?と思うのだが。
「自然を守れ」と主張した方にとっては危険な崖も大切な自然なのだそうだ。
不思議なことに、今日の伐採作業にその方は反対しなかったようだ。