【闘病記(140)】昇進を断る! | じろーさんのブログ

じろーさんのブログ

余命半年宣告からの復活の様子、子供さん向けの宇宙の話、小さな小さな庭の片隅の畑、そして日常のことなど、いろいろ書いて行きます!


前回の記事にも書いた通り、2007年の夏を迎えて抗ガン剤の副作用が増え、それは秋に差し掛かかっても続いていたようだ。


9月に入ってからのメモ書きにも、「口内が荒れて痛い!」、「眼の縁がかぶれる!」、「喉が痛い!」等々の症状に悩まされていたことが残っている。


そんな状況でも仕事は忙しく、帰宅が遅くなることも多々あった。



そしてある日、上司から昇進を打診された。


徐々に体力は回復し、CTや胃カメラの検査では特に変化はなかったが、副作用には悩まされていたし、腫瘍マーカも上がったり下がったりだった。

 

 受けるかどうか悩んだ!

 

 妻とも何度も話し合い、主治医のO先生や長年の付き合いのM先生にもご意見を伺った。

 

 妻は、反対した。

 

「地位や多少の昇給よりも、身体を労わって欲しい!」と言った。


「もう2度と、仕事のために身体まで犠牲にはしないで欲しい!」とも言った。


 主治医のO先生も、反対された。



「今の時点で、心身のストレスを増やすことはやめてください。」と言われた。



 M先生は、賛成された。


「あなたの性格から、悔いは残さない方が良いのではないか?」と言われた。



最終的には、自分で決断して断った。


確かに、会社では組織の運営にしろ諸活動にしろ、自分のやりたいことをやるには上位の方が有利なのは明らかで、当時、自分が推し進めたい活動も幾つかあった。


自分の歳(当時52歳)を考えても、これが最後の昇進のチャンスでもあった。


しかし、私のガンは、ストレスも原因しているだろうと言われていた。


また、これ以上、家族にも周囲にも迷惑は掛けられなかった。



悩んだ末に、そのポストは有望な後輩に託し、私は彼のサポート役に回ることにした。


悔いはなかった!と言うと嘘になるが、私自身にとっても家族にとっても、その決断は間違っていなかったと思っている。


【2007年9月25日のメモ書き】


昇進は自ら断った格好だが、多少の心残りはある。

 

 でも、それは人間の欲望かな!

 

 まぁ、のんびり行こうよ!!