午前5:30
目覚ましがなる前に目が覚める。
なぜか、目が覚める...。
平日朝は二度寝、三度寝当たり前なのに、なぜか、パッチり目が覚める...。
不思議也...。
午前6:30
歯も磨き終わり、熱めのコーヒーを自分で作り、パソコンの電源をON。
お気に入りページに登録してあるJRAのホームページに大至急ジャンプ。
3開場のオッズを確認の後、目ぼしいレースをチェック。
本日は調教師3名が定年日。
俄然、怪しさが漂う。
しかしながら、回避。
我が本命レースは中山記念だと、言い聞かせる。散財は良くない。
午前7:30
愛しき息子が我が部屋に乱入。
毎週の日課だ。今日も一緒に仮面ライダーゴーストを見よう!と、せがんでくる。
嗚呼...我が愛しき息子よ、何故に君はそんなに仮面ライダーが好きになったのか?
君の腰には既にライダーベルトが装着済みである。
ふと、息子の手に視線を送ると、両手にはゴーストアイコンが多数握りしめてあった。
バンダイめ...今日も新キャラか、新アイテムを登場させて、世の父親達の財布から諭吉を強奪する気ではあるまいな?
などと、緊張した気持ちでテレビの前に無邪気な息子と向かう。
モンジ嫁は、まだ爆睡中だ...。
午前8:15
今日は、どうやら新キャラも新アイテムも登場しなかったので、ホッと胸を撫で下ろす。
しかしながら、CMでサングラスラッシャーと言う、ゴーストが使用するアイテムが流れていた...息子の顔を横目でチラ見したが....。
これは...オネダリさんの顔だね?と、いう表情で、私をチラ見している...。
嗚呼、バンダイめ...お前も罪な会社だ。と、思いつつ、俄然闘士が湧いてくる。
そう、私の微々たるお小遣いでは、君のリクエストには答えられないのだ。
無論、嫁に秘密の裏口座には、学問を薦めた先生達が大挙整列して、出番はまだか?と私を急くが、ここで裏口座から購入資金を捻出すると、推理小説さながら名探偵ばりの推理で私のお茶目を見抜く我が嫁の疑いが増すばかり...。
ここは、何とかレースでマグレの大当たりを演出してやらねば...父親の威厳が保てぬ。
息子よ安心したまえ。我が名はソラチモンジ。博打で幾多の修羅場を乗り越えて来た男である。君の体に流れる半分の血は私の血だ。などと、思いつつ気持ちは中山競馬場のスタンド前で馬を見つめる錯覚におちいる。
午前8:30
朝食を取る。本日はパン食也。ソーセージを食べながらパンを食べる。以上。
午前9:00
嫁が近所のスーパーに買い物に出掛ける。
ビッグと言うスーパーの週末は何でもかなり熱いらしい。どうやら近辺の競合店も週末はかなり値段を出しているので追随をする形で赤字覚悟の大特価で世の母親達のお役にたっているらしい。
いいぞ。もっとやれ。
一応、念のため、気を害さぬように。と、思い一緒に行こうか?と、訊ねてみるも帰ってきた答えは、冷徹なものであった...
「邪魔だから結構です」
嗚呼...
我が嫁よ、確かに君が想い描いたような生活には及ば無かったかもしれない...が、
私は日々勤労の汗を流し、日曜はペットのハムスター(ジャンガリアンハムスター♀)モモちゃんのゲージを綺麗にしているではないか?あまつさえ、お風呂掃除もしているぞ?
などと、思いをはせつつ、出た言葉は...
「気を付けて、いってらっしゃい!」
どちらが、女か分からぬような言葉を発してしまう自分が情けなくて堪らない。
しかしながら、気分を取り直し、部屋中の掃除機をかける。
気分は阪神競馬場のスタンド前である。
続く。