今日は朝の内曇っていたけど、10時過ぎから太陽が顔を出して気温が急に高く成ったね。久しぶりに夏の終わりの様な陽気だったね。まだまだ衣替えが出来ないよ。
今日は岩本観音の続きから始めるよ。
この岩本観音は、元々は真言宗の「普門山 蓮華院」と言うお寺だったんだけど、明治維新後の「廃仏毀釈令」の煽りを受けて廃寺に成ってしまったんだよ。
それでも本堂は廃屋の状態のまま50年近く前まで残っていたんだよ。鳥居脇の集会所に成っている処ね。その後、地元の人たちが朽ち果てた本堂を取り壊して集会所兼観音堂に作りなおしたんだよ。
急な石段を上り詰めると広場に出るよ。ここには、六地蔵尊や一九夜尊が参拝者を出迎えてくれるよ。
上の写真の鉄の扉の中が御本尊様が鎮座している本堂だよ。
この扉は施錠がして有って中には入れないけど、格子の間からは中にいる観音様を拝めるよ。こちらの観音様も大谷石(ここでは岩原石と言うんだよ)を彫り込んで造った磨崖仏だよ。
この扉のおかげで観音様の風化が抑えられて居るんだよ。内部は、向かって左側が地蔵菩薩尊で右側が馬頭観世音菩薩だよ。蓮華院が明治時代初期に廃寺に成っているので詳細は不明なんだけど、少なくとも江戸中期以降の物だと言われているよ。
この岩室の内部は結構広くて畳三畳分位は有るかな?両側の壁にも窪みが造られているよ。何に使われたのかな?御供え物でも納める様に成っていたのかな?
広場の崖側に有る燈籠は上部が落ちているよ。三月の地震の被害だね。この崖の下には小さな五輪の塔が複数個建っているよ。
石段の最上部から見下ろした集会所(観音堂)だよ。高低差が解るかな?
これで観音様の話は終わりだよ。
ここからはおまけの話だよ。取り合えず大谷元観音堂まで戻るよ。
大谷元観音堂から大谷街道を挟んだ向かい側の山の上に大きな建物が見えるよ。今は雑草に囲まれて廃墟と化しているけど、これは昭和30年代に立てられた「大谷ヘルスセンター(大谷グランドセンター)」だよ。平たく言えば現代のスーパー銭湯の走りみたいな物かな。お風呂と宴会場と食事どころが一緒に成ったレジャー施設だよ。
後継者が居なかったので昭和末期に廃業してしまったんだよ。たとえ後継者が居ても、年々観光客が減少していた上に、1989年の陥没事故以来大谷を訪れる人が激減してしまったから廃業に追い込まれるのは時間の問題だったね。
大谷石の山の中に巧く建物を嵌め込んだような造りで面白かったんだけどね。
こちらは駐車場と物産館だよ。この広さはもったいないよね。現在は観光客の代わりに「廃墟マニア」が多数訪れているよ。まぁ観光客と言えなくもないけど、お土産を購入して地元にお金を落としていく訳ではないからね。
廃墟と言えば、市営駐車場から平和観音への入り口に有るお土産屋も廃業して久しいよ。
宇都宮市と地元で何か手を打たないと、この手の建物がますます増えるよ。そして何時しか寂れた寒村状態に成ってしまうよ。大谷石以外の事でも町おこしをしていかないとね。
今日はここまでね。又次回の更新でね(^_-)-☆
大谷の三観音 完