農協のおじさんたちもFacebook | IVY カンボジア便り

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認定NPO法人 IVY、カンボジア駐在員のブログです。

スバイリエン州農産物組合の理事のおじさんたちといえば、だいたい40代。人にもよるけど仕事と言って集まれば、飲みが始まる。大きな声で笑う。だいたい日本の農家のおじさんたちと一緒。そしていつ働いてるんだ?とも思えるが、畑が大好きなところも。

このおじさんたちが子供のスマホを借りて?Facebookを始めた。まだ2名だけど、さっそくお友達に。いつもはクメール語での会話ができないから質問もできないけど、Facebookで彼らの生活を覗き見ることができる。彼らの生活が、私たちの事業で農協ができて出荷が始まったことで変わったんだ、と改めて今日感じた。なんと、自分のプロフィール写真を組合が包装した野菜の写真にしている!!

プロフィール写真って、これが自分ですっていうアイデンティティーに関わると思うんだけど、それが組合の野菜ってすごい。しかも苦労して私たちが作ったステッカーが貼られた包装した野菜の写真っていうのがまたうれしい。これらの野菜は3時間トラックで運ばれてプノンペンのイオンのスーパーマーケットで売られるんだけど、こうやって包装された野菜に誇りを持ってくれているんだな、って、会っても分からないことがFacebookで分かったりするところがおもしろい。

 

他のもう一人はカバー写真は組合の野菜の展示会出展の写真。プロフィール写真はありきたりのアンコールワット背景と思いきや、3人映っているのは全て組合のおじちゃんたち!そう、これはうちの主催したフィールド視察の際に、いつのまにかアンコールワットにも寄っていたんですね。まあ終わったことですので、担当のスタッフに詰め寄りはしませんでしたが。でも彼らにとっては一生の思い出だったんでしょう。Facebookが全面組合関連の写真尽くしで、いかに彼らの生活が他に何もない、いえいえ、組合が生活の中心になっているか分かります。そう思うと、私たちがスバイリエン州で事業を行ったインパクトっていうのはでかいんだな、と改めて思います。こういうことは、評価報告書に書けることではないですが。。

 

ついでにまだ学生ですが、IVYの試験農場を引き継いでいるヴェスナ君(密かに「野菜君」と呼んでいる)はさすが20代とあって、Facebookを使いこなし、「いいね!」と200も取り付けるツワモノです。しかし「いいね!」されてる彼の投稿写真は畑の写真ばかり。こちらもカバー写真(IVYの試験農場)、プロフィール写真ともに畑です。

プロフィール写真には「Every Day is Earth Day」との文字が。正直負けた!と思いました。農業はやっぱり農業が大好きな人たちがやるべきだと思います。直接会話ができない彼らのFacebookの投稿を見てはにんまりしてしまう日々。彼らのこの「好き」という気持ちを大事にしてあげたいな、と思います。