宮崎県で猛威を振るう家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」が全国有数の“畜産の都”に飛び火した可能性が出た。

9日、牛3頭に口蹄疫感染の疑いがあることが分かった都城市は、2006年までの統計では牛・豚肉の生産額が日本一を誇った。隣接する鹿児島県も日本一の黒豚産地。24時間態勢で幹線道路の消毒を続けるなど厳戒態勢を敷いていただけに、関係者の間には「これだけやっても感染を防げないのか」と衝撃と落胆が広がった。

「とうとう来てしまったか。畜産農家が最も恐れていたことだった」

この日、感染疑いが判明した同市高崎町の農場近くで養豚業を営む男性は落胆した様子で話した。「都城だけには口蹄疫を入れてはいけないと対策を取ってきたのに……。今日は夜通し消毒作業をするつもり」

近所で酪農を営む肥田木(ひだき)房行さん(65)も「えびの市で感染拡大が終息し、一安心していたところだったのに。すごくショックだ」と話した。

県庁で緊急の記者会見を開いた押川延夫・農政水産部次長は「ゆゆしき事態だ。川南町や西都市などでワクチンを接種してあれだけ犠牲を払い、終息するだろうと思っていただけに残念」と悔しさをにじませた。

都城市は2006年の肉の生産額が牛151億円、豚225億円で、いずれも市町村別で全国トップの産地だ。市畜産課によると、市内では昨年2月現在、延べ2463戸で牛7万6585頭、豚39万8804頭が生産、肥育されている。これまで口蹄疫の被害の中心地で県内有数の畜産密集地とされた川南町でも飼育頭数は豚約14万5000頭、牛1万5000頭に過ぎず、飼育頭数は同市の半分にも満たない。

それだけに、県などでは拡大を防ごうと、感染地域と宮崎市の間を流れる一ツ瀬川を「最終ライン」として、主要な橋などで24時間態勢の消毒を実施していた。

都城市で感染が確認されると、これまで感染が多発していた川南町周辺から宮崎市を飛び越えて感染が広がった可能性もでてくる。みやざき養豚生産者協議会の日高省三会長は「早急に感染経路を究明しなければならない。すぐに適切な対応をしなければ、宮崎だけの問題では済まなくなる」と危機感を募らせた。JA尾鈴養豚部会長の遠藤威宣さんも「一番恐れていた事態になってしまった。ワクチン接種後、感染の頭数が減ったことで県や国は安心していたのではないか。防疫態勢の甘さが出た。日本の畜産の危機だ」と語った。

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