① 癌発覚までの日々。 | 山あり谷あり、カーブあり

山あり谷あり、カーブあり

家でも仕事でも一緒に頑張ってきた夫と妻のブログ

ここまでの経緯を記録しておきます。


2012年9月13日に、大学病院にて肺癌の宣告

を受ける。

肺線癌と扁平上皮癌の混合癌ステージⅣ

リンパ節、肝臓、脊髄、大腿骨への転移あり。


担当医からの言葉:

「肺癌でここまで進むと、もはや治りません」

「手術不能の肺癌の延命にも高い効果を持つと

言われるイレッサも、タイプが違うため、使えません」



何の予兆もなく、ある日突然の末期がん宣告であったと

感じていたが、その後、少し冷静になって振り返って

みると、たしかに予兆らしきものはあった。

もちろん・・・それらが癌のせいだったと、当時は全く

結びつかなかったのだが。


春頃からであろうか・・・・・、夫の性格が、以前と変わった

ように思え始めたのは。 

とにかく、短気で怒りっぽく、いつも苛々するようになった。

些細なきっかけで、機嫌が悪くなり、当たり散らされる事が

増えたので、私も息子も、夫が不在の時など

「なんだか、パパは年とともにやっかいな性格になってきたよね・・」 

などと首を傾げていた。

夫が怒り出すととても面倒なので、いつも腫物に触るような

態度で接するように気を付けていたと思う。


6月頃だったか、右の下腹部が腫れている気がすると

夫が言っていた。 仕事場の隣のビル内にあるクリニックで

診てもらうと 「脱腸ではないか」 との事。 

しかし、それほど心配は要らないと言われる。

同じ頃、「なんとなく喉に何かが引っかかるような気がする」

とも言っていて、ついでに同じクリニックで胸のレントゲンを

撮ってもらった。 

結果は、「特に異常なし」


今でも、たった3カ月前の胸部レントゲンで 「異常なし」という

のが腑に落ちない。 そのクリニックは、正直言って・・

いつでも空いている事だけがとりえの、たいそう年季の入った

医院で、かなり古いレントゲン設備だったこともあり、

見落とされたのではないかと・・密かに思っている。


夏に入ると、今度はしきりに 「脚が痛い」 と夫が言い始めた。

痛むのは主に脚の付け根部分。日によって右が痛くなったり

左が痛くなったりする。 

整形外科を受診するも、原因がわからず。 電気を当てたり

マッサージを受けたりする事が増えた。


そのうちに、少し長く歩くと足を引きずるほどになってきて

リウマチか何か・・・とにかく難しい病気なのではないか?と、

心配になり、地元のリウマチ専門クリニックを訪れた。

すると、胸部と下腹部のレントゲンを撮られ、すぐに

大学病院への紹介状を渡された。

「肺の病気から来ているかもしれません」 と言われる。


そして、癌宣告。 

感情の全くこもらない、無表情なその先生の声は

死刑宣告そのものだった。