恐怖のBBQ | いっそ、汁になりたい。

恐怖のBBQ

地元のアホどもが集まるとろくな事がない。
分かっている事です。


でも、サイコーでーす。(棒読み


その日は地元のツレたちとBBQを
厳かに執り行う事になっていた。

スーパーへ集団で赴き、
すでに迷惑度は娘にとってちょっかいを出す僕クラスの迷惑度と同等。


根こそぎ草を食い尽くすイナゴの如く買い物籠へドコドコ食料を投入。

絶対、買いすぎです。
多分、みんな気付いています。


でもそれを指摘しないのが僕たち。
指摘しようものなら、
それはある意味敗北を意味するからだ。


勝ち負けの尺度が分かりませんね。


「どこの大家族の1ヶ月分の食料だよ」ってな
食料もろもろを死ぬ思いで運び出します。

そして案の定、買ったばかりの酒は
随時、消費されていきます。


「重いから少しでも軽くしなあかんやろ」

後世に残る名言です。


なんだかんだでようやく現地に到着。
僕を含め数名はすでに酔っ払いです。


開催場所は愛すべき摂津峡。

そして何故か山の奥の方で開始
メジャーな場所ではやらないひねくれ集団。


酒に溺れていたせいで時刻はすでに19時前

はっきり言って大幅な出遅れです。
てか、出遅れどころかみんなゴールしてるよ。。


元々、ほとんど人がいないような所に加えて
この時間ですから周りに人っ子一人いやしねぇ。


「はっはっは、貸切状態やな!」

「お前のために予約しといたんだ、プリメーラ♪」
そんなお茶目な会話が繰り広げられたとかいないとか。


そして開始直後に関わらず暗い。
木々で覆われているせいもあり狂おしく暗い。


「うおおーー!!この肉まだ焼けてへんやんけ!」
日常茶飯事の出来事です。
(・ε・) (ホントダヨ


「バカヤロー!見るんじゃない!感じるんだ!」なんて
格闘漫画さながらのセリフも飛び出すってもんです。

携帯電話の光を頼りにBBQをする集団。
異様な光景です。


一歩間違えなくても黒魔術の儀式のようです。
もしくは人肉を漁るゾンビの集団のようです。


たらふくの肉(半生多し)、
酒を摂取してご満悦なアホ集団。
前日の雨で足元がぐちゃぐちゃな以外は素晴らしい状態。


「さぁ、帰るか・・・」
誰ともなく解散の号令が掛かる。


火を消してっと。。


・・・
あぁああ!!!


「なんてこった・・・」
一同、驚愕のあまり足がプルプル震える。
1人ぐらいはオケツが
プリプリ震えてた奴がいるかもしれん!


「全く道が見えねぇよ・・・」
ここでやっと気付くあたりが
僕たちのクオリティを如実に示す。


その様はまるで犬が自分の尻尾と
延々と鬼ごっこを繰り返すが如くアホの極み。


「くぅ、取り合えず携帯の光だ!!」

みんな、一流のガンマンのように
携帯をババっと取り出す。


とても満足な光とは言えないが
それでもないよりマシである。

「あぁ、文明の利器、ステキ。
 今なら携帯電話を開発した奴に抱かれてもいいわ」

ゆっくりゆっくり男たちは歩を進める。


・・・
ピーピーピー・・・

「た、隊長!!我が武器(携帯)、
 弾切れ(電池切れ)であります!!」


「慌てるな!俺の後ろに付けい!!」

サバイバルさながらです。


「電池に余裕ある奴、いるか!?」


「おおよ!ここに!!」


「よし、着メロ鳴らせ!」
(まだ着うたがなかった時代)


山に響く着メロ。。
そしてそれに合わせて歌う男の集団。

猛烈にやばい。

しかし見る角度を強引かつ大胆に変えれば、


そう・・・

「男たちの大和」みたい!


お国のためにーー!!

え?違う??

何分、歩いただろうか。
ようやく駐車場まで辿り着く。


「全員、無事帰還したであります!!」


「よくやった、俺たち!!」


「生きて日本に帰ってきたぞーー!!!」


「勝鬨(かちどき)をあげーい!!」


おおぉおおーーーー!!


えっと、BBQしに行ったんだよな。
BBQって事を忘れてた人。


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