鎌倉アルプス(天園)
11月30日
快晴
遅い紅葉を求めて、11月のヤマケイ登山教室「週末の山登りベスト」は鎌倉アルプスの別名でも親しまれる天園と源氏山へ。古都を囲む丘陵の最も高い北側を東から西へプチ縦走して建長寺に下山。源氏山へ登りかえして大仏坂のハイキングコースを歩き、長谷寺で紅葉のライトアップを鑑賞するというプランです。
ハイキングコースを2つ歩くので、距離13km、歩行時間計4時間30分ほどあって、鎌倉の丘陵ながら、そこそこ歩きごたえがあります。しかし、快晴で絶好のハイキング日和。日没までに長谷寺に着けばよいこともあり、鶴岡八幡宮で木の葉を見分けるポイント、暖地の海岸に多い常緑広葉樹の話などをしながら、のんびりと歩きました。
瑞泉寺手前で通常の鎌倉アルプスコースと別れて獅子舞の谷へ。ここは鎌倉随一といわれる紅葉の名所で、途中、切り通し状の谷など秘境的な趣も漂います。古都らしい神社や寺院に詣で、住宅地から一歩山に入ると、がらっと風景が変わるのも鎌倉のおもしろさです。今年は台風のためかイチョウはほぼ落葉していて、カエデは葉が落ちかけた木がある一方、まだ緑の木も多くて、全体に紅葉という感じではありませんでした。しかし、さまざまな色あいがあって、そのグラデーションが美しく、今週末まで紅葉がもちそうです。
茶店がある天園で鎌倉アルプスの尾根道に出て、露岩の上に立つと富士山が箱根や丹沢の山々を従えて出迎えてくれました。さらに足を進めると、横浜みなとみらい、伊豆大島なども眺められます。大平山下の広場での昼食にはツアーリーダーの杉村直子さんが北海道産の生ワカメを使って、美味しいスープを作ってくれました。
建長寺に下り、壮大な伽藍を見て、浄智寺のかたわらから葛原岡神社を経て源氏山公園へ。途中、材木座海岸や逗子マリーナも眺められ、鎌倉が山と海に囲まれた自然の要害で、幕府の地に選ばれたことも納得です。長谷寺には夕方、暗くなる前に着きました。弁天洞窟や観音堂に詣で、眺望散策路や輪蔵を一周して、休憩していると日が落ちてきたので、ライトアップされた紅葉を鑑賞し、長谷寺で解散しました。鎌倉のもつさまざまな顔、空きの風情をたっぷり楽しんだ一日でした。なお、長谷寺のライトアップは今週末の8日(日)までです。源氏山への登る道のひとつである化粧坂は崩壊で通行止めになっています。浄智寺のほか寿福寺、銭洗弁天などのコースは問題ありません。
参考サイト
鎌倉観光協会長谷寺