今、教師編がドラマ化されていますが、元を辿ると主人公のナッキーは中学生だったという、かなり古いお話です。

庄司陽子の作品です。

聖美第四中学校に転校してきたナッキーこと北城尚子は好きなものは好き、嫌いなものは嫌いがはっきり言えるさばさばとした好人物です。

しかもワガママと言う意味ではなく、彼女の中では一本の筋が通っていて、彼女にとっての信念があります。

(注:正義ではありません(笑) なんていったって「悪たれ団」と名乗っているくらいですから)

男の子の目から見れば、こんな女の子もいるんだっていう感じの少女です。

その魅力に惹かれてチビ、舞ちゃん、初音ちゃん、委員長、沖田くんと仲間が集まっていきます。

でも次第にスポットライトは、「明るくて人気者のナッキー」から「苦悩し一人頑張るナッキー」の部分も照らし出すようになります。

長くは生きられないと診断された双子の姉・真理子(マール)のために、母親の両親の元へと捨てられたナッキー。

そして今再び二十歳までは生きられないと言われたマールのためにと、いきなり一度も逢ったこともなかった両親に呼び戻されたところから、実は物語は始まっていたのです。

様々な人のドラマが複雑に絡まりあって、中学から大学卒業まで話が続いています。


ちなみに現在ドラマ化されているのは、ナッキーが新任として中学校の教師になった『生徒諸君! 教師編』です。

こっちになってからは、前作で触れられていなかったナッキーの人生における問題も浮き彫りになってきています。

ただ、不幸が次から次へと怒涛のように続くので、昔に『生徒諸君!』を読んでいた私には、ちょっとタイプが違うと言うか、「詰め込みすぎじゃない、庄司さん?」と言いたくなるような気がしないでもないのですが。

でも、まちがいなく名作の一つだと思っています。

今更だけど、買い集めようかな(笑)
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最後に更新した日を確認するのが恐ろしすぎる((((゜Д゜;))))

それでもアクセスしてくださる方がいる。

ありがたい限りです・゜・(ノд`)・゜・

すみません、就職してみたら、ものすっごく時間が取れませんでした。

まぁ、ネットの小遣い稼ぎとかテレビの見るものとかをもう少し減らせば時間はできるんだから、徐々にそっちは縮小の方向で進めていくということで。

でもやっぱり今後も、亀の歩みよりも遅い更新で続けていく気だけはあります。

気だけは・・・・・・。

以前、サイトのカテゴリーで紹介した「ヘッポコロジー」で連載中の『となりのネネコさん』が単行本になります♪


猫属性の転校生・ネネコさんとその世話を担当するハメになった花を含む、多くの人たちのドタバタコメディ(ちょっと真面目な話あり)の物語です。


基本4コマで話が進み、数十個で一つのSTORYになっているタイプです。


ただ、単行本化にあたって、非常~に気になることが。


それは、作者さんのツッコミ。


サイトでは、ほぼ毎回、4コマの欄外にその4コマに対するツッコミみたいなものが入っているのですが、これって単行本にも掲載されるのでしょうか・・・・・・。


あのツッコミが『となりのネネコさん』を更に面白くしてると信じている私だけに気になるところです。


なかったら、いっそのこと手書きで加えるか(笑)



ブログ名を変更しました。

一応、このブログもまだまだ続く予定です。

よろしければ、もうしばらくお付き合いくださいませm(_ _)m

うっわ~、約1ヶ月ぶりの更新です。


特にその間何をしていたってわけでもないんですけどね・・・・・・。


さて今回のは五十嵐貴久さん『安政五年の大脱走』です。


友人のお母様からいただいたものなので、私にしては珍しくティーンズ小説ではありません。


時代劇です。



始まりは天保五年(1834年)、井伊鉄之介が二十歳のときから始まります。


何を隠そう、この鉄之介が未来の井伊直弼です。


しかしこの頃は、父が死んで自分を疎んじる兄が家督を継ぎ、他の兄弟は他家への養子と行き、十四男の鉄之介と十五男の直恭だけが宛てがい扶持三百俵という貧しい暮らしに追いやられていました。


そしてこの年、他家から養子縁組の話があり、鉄之介と直恭のどちらかを、ということになります。


歳の順から考えても鉄之介ですが、これに選ばれなければ、再び貧しい生活に戻るのみという恐怖から必死に祈る鉄之介の願いも空しく、弟の直恭が選ばれます。


そんな失意の折、鉄之介は美蝶という美しい女性を見初めますが、相手は南津和野藩の藩主側室であり、自分は部屋住みと同じような身分。


そのことを家老にまで詰られ、悔し涙を呑みます。


しかし二十四年後、様々な要因が折り重なり、今では大老となった直弼(鉄之介)の姿がそこにありました。


そして偶然、美蝶に似た女性を見つけます。


その女性は美蝶の遺児・美雪で、直弼はぜひ側室にと願いますが、南津和野藩は勤皇派である長州藩の支藩であることや、美雪自身が首を縦に振らないことから成功しませんでした。


しかし二十四年前の想いがどうしても諦めきれない直弼は、謀臣・長野主膳の計略の下、南津和野藩の藩士全体に倒幕の意思ありと冤罪を着せ、取調べのためと言って、断崖絶壁の絖神岳に藩士五十一名、美雪姫一名を閉じ込めます。


そして閉じ込めた南津和野藩士の命を楯に取り、美雪姫に謀反の疑いを晴らすため側室として仕えることを勧めます。


そして考える(+美雪姫の心を折れさせる)ための期間として一ヶ月を与えます。


ここから主役交代で、南津和野藩士の大脱走計画が始まります。



この話は映画『大脱走』をベースに書かれています。


と言えば多くの人がお分かりかと思いますが、彼らは地面に穴を掘り脱走することを試みます。


ただし道具として使えるのは刀身を外された脇差数本。


それだけの道具で厳戒態勢の見張りの目をかいくぐって、一ヶ月の間に約百八十間を掘りぬかなければなりません。


土の質や落盤、ガスの発生など様々な難関に出会いながら彼らは穴を掘り続けますが・・・・・・。



正直、最後はそれで本当にいけるのかなぁ、と疑問を持ちますが、なかなか意表をついた仕上がりになっていました。


また第一章で本来悪役である直弼について丁寧に書かれているため、直弼は完全な悪役には見えず、むしろ二章以降の悪巧み専門(笑)の長野主膳だけが悪役に見えます。


長野主膳だけは私にはどうしても理解できませんが、他の人は南津和野藩士たちに関しても丁寧に書かれていて読み応えがありました。



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小説でもないんですけど、他に活字のジャンル作ってなかったんで、小説のジャンルへ。


島田洋七さんの『佐賀のがばいばあちゃん』シリーズの3作目です。


今度はだいたい18歳くらいから話が始まります。


野球の推薦で広島の高校に行くが、怪我がもとで野球を断念。


その後大学に行くも、たった2ヶ月で退学。


八百屋のバイトをしながらも、これでいいのか、自分はどうすればいいのかというもやもやを抱えていた昭広は佐賀のばあちゃんの家へと向かいます。


そこで出会ったのがりっちゃん


そしてりっちゃんと二人、一つのトランクを持って東京へと駆け落ちします!


でも結局はあの昭広


深く考えておらず、かなり行き当たりばったりで進むハメになります。


そして次第に漫才師の道へと進むのですが・・・・・・。



今回は佐賀にはほとんどいませんので、あんまりばあちゃんは出てきません。


なので、1冊目の『佐賀のがばいばあちゃん』みたいなばあちゃんの強烈さを欲する方には物足りないかも。


でもさすがに漫才師なだけあって、読みやすく面白くまとめてあって、すすっと読めます。


特に最後の方では、仕事にストレスを感じるようになった洋七さんの話が書かれていて、人生や仕事で何が大切かという一つのテーマになっていると思います。


本格的に読書したいという時よりも、読むものないかなっていう時にオススメな一冊です。


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先日、読者登録をしたいとおっしゃってくださる方がいらっしゃいました。

ただIDを打ち間違えられたのか、登録されているIDではないとアメブロに言われてしまいましたので、こちらでご返事する次第です。

こんなぼんやりのんびりしたブログではありますが、一応更新し続ける気は満々なので、どうぞ読者登録してやってください音譜

基本的に紹介ブログなので、管理人自身、コメントに頓着していませんが、その分、こんなブログを見てくださっている方がいるのか分かっていないので、読者登録という形で示していただけると、非常に嬉しいです。

だって、アメブロのアクセス数って、あてになるのかどうかわかんないしw

畠中恵さんの『しゃばけ』シリーズです。


1巻のタイトルがそのままシリーズ名になっています。


「しゃばけ」とは「娑婆気」、つまり現世に執着する心や世俗的な名誉や利益を求める心をいいます(Yahoo!辞書より)


このシリーズだと前者かな?


主人公の若旦那・一太郎は大店、廻船問屋兼薬種問屋の長崎屋の一人息子なのですが、これが筋金入りの病弱。


朝、目を覚ますと「あぁ、良かった、無事に目を覚ました」と驚かれ、起き上がると、「あぁ、良かった、健康なようだ」と喜ばれるほどです。


そんな一人息子なので、両親も砂糖漬けにしてもまだ足りないというくらい一太郎には甘く、この二つの事柄は近所に鳴り響くほど。


ただし、一太郎は甘やかされて育ったお坊ちゃんによくあるワガママなどはなく(世間知らずな点はありますがw)、よく寝て過ごしている分、知識も豊富で頭の回転が速いです。


そして何といっても最大の特徴は、妖かしが見えること。


なので寝ていても一太郎の周りには、鳴家(やなり)や屏風のぞきなど色々な妖かしがいますし、猫女など長崎屋に住まない他の妖かしもよく訪ねてきて、非常~に賑やかです。


極めつけは、薬種問屋の手代をしている佐助仁吉(にきち)という二人の兄や。


祖父がある日、いつも臥せっている一太郎の為に、と連れてきたのですが、実はその正体は犬神白沢(はくたく)という妖怪なのです。


妖怪なので、人間の常識などをすっ飛ばして、「一太郎のみ大事」で行動する佐助仁吉を傍に、一太郎は日々発生する不思議なことや、日限の親分(岡っ引き)が持ち込む事件を解くというのが、パターンです。


1冊に数話入っている形です。


ちなみに何故、一太郎には妖かしを見ることができるのか、という謎は読んでからのお楽しみです♪



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ルーシー・モンゴメリ『赤毛のアン』の2作目です。


『赤毛のアン』ではマシューが亡くなり、ギルバートと仲直りしたくらいで終わりますが、そのほぼ直後から2年間くらいになります。


しかしさすがはアン


初っ端から失敗を犯します(笑)


隣のリソンさんのカラス麦の畑に、アンのジャージー牛・ドリーが2度ほど入ってめちゃくちゃにしてしまったことがあり、怒鳴り込まれます。


そこでアンはしっかりした柵の中に入れるのですが、ある日、ダイアナハリソンさんの畑の近くを通ると、再び入り込んでいるのです!


ダイアナと二人して急いで捕まえた時に、ちょうど以前、そのジャージー牛を買い取ろうと言ってくれた人が通りかかったので、ドリーに対してカンカンに怒っていたアンは、さっさと売ってしまいます。


帰宅後マリラに話しても、それでよかっただろう、ということになるのですが、お茶をした後に、ドリーがどうやって出たのかを調べに行くと、なんとドリーはまだそこにいたのです!


アンが短慮にも売ってしまったジャージー牛は、なんとハリソンさんのものだったのです。


しかしそのジャージー牛は既に船に乗せられているころだし、もう間に合わない。


そこでアンは、売った代金20ドルを持って、ハリソンさんの家に行くのですが・・・・・・。


アンの失敗は多くの場合、自己完結せずに他人に迷惑をかけますね( ^_^ ;


ダイアナのぶどう酒事件や痛止め入りケーキ事件。


自己完結したのは髪を緑に染めてしまった時くらいかな。


まぁ、このように最初から失敗で始まるのですが、そんなアンも教師としてアヴォンリーの教壇に立ちます。


多くの生徒には慕われて、一部の生徒には・・・・・・なアンの生活ですが、ポール・アーヴィングミス・ラベンダーとの出会いで初めて空想に関する同志を見つけます。


ダイアナは少し現実的ですから、その点、完全な共感は得られなかったわけですが。


そして教師の仕事と村落改善会によってアヴォンリーの外観を少しずつ良くすることに情熱を注ぐアンですが・・・・・・。


ギルバートに関しては、ギルバートドキドキアンの一方通行のようです、現時点では(笑)


仲良くはなってるのですが、アンは友情以上のものは感じていないらしくて。


この点も、先が気になるところですね。



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空虚な天を日輪が駆ける。果てない大地を風が滑る。


恐れは心を捉え、願いは其を置き去る。


狼よ。牙と爪を失いし時、汝は遂に解き放たれる。


問え。眩む目を、鳴る耳を、震える舌を、乾いた鼻を、血に濡れた足を。


遠い地平に我はある。遥か天空に我がある。


高里椎奈さんの『フェンネル大陸偽王伝』シリーズ、第1巻です。


十三歳の少女、フェンベルク・ストライフ(愛称フェン)は頭脳・体術共に優秀で、ストライフ王国において、グールの師団を率いる、ストライフ国王末子。


グールとは、人よりも濃い体毛と高い運動能力を誇るが、知能が低い、神トェルが善なる人間を創ったときに世界のバランスを保つために創り出した生き物とされている。


人間に恐れられるグールと人との仲立ちとなれるように、兄・ギルフォード元帥の力となれるようにと頑張るフェンベルクであったが、その想いはギルフォード、ひいてはストライフ王国自身によって裏切られる。


籍を奪われ、海流しの刑にあい、人身売買されたフェンを買ったのは、テオというストライフ王国に恨みを持つ男だった。


テオの命令でひとまず体力を回復しようとしたフェンは、途中サチという男に出会い、ある計画に参加することになる。


といったあらすじです。


裏切られた後から、基本的にフェンは無感動・無感情になります。


なので、この主人公に愛嬌などを期待してはいけないことを、この1巻で学びました(笑)


この後から友人談によると、2巻以降はフェンが今まで知らなかった国を周り、王とはどうあるべきか、人々の上に立つとはいかなることかと考えさせられるような内容だそうです。


つまりは・・・・・・今回出てきたキャラの再登場は望めない!?Σ(・口・)


ユイジーンサチ(両方とも男ですw)が気に入っていただけに、ちょっと残念です(´;ω;`)


まぁ、ほとんど関係ない人物でもかなり細かく描写されて名前までついて出たり消えたりしていたので、その分はいらないのですが(笑)


でも、前述の通りフェンは頭が良いので、物事の受け取り方とかも分かりやすく、内容がすっと頭に入ってきます。


頭の良い主人公にありがちな、主人公が気付いたことを明示せずに読者の理解力に頼るタイプと違って、こういうのは読んでいて楽ですね。


うっかり楽をしがちになりそうですが(笑)



オンライン書店ビーケーワン:孤狼と月