日本は当然のことながら、アジアの人々に対して、
アジアあるいは太平洋地域の領土を併合したり、
支配しようという意図あるいは希望は、
毛頭もっていないと繰り返し宣伝していた。
日本はただアジアをヨーロッパの支配から自由にしたいだけである。
(アメリカが南アメリカをヨーロッパの侵入から守っているように)
日本は現地住民に独立を約束した。
それだけでなく、独立を保障する具体的行動を進めていた。
1935年にはすでに、満州での治外法権を放棄していたし、
1940年には中国に正式に約束し、
1943年には中国政府に租借地を返している。
大戦中日本は、実際に、
占領したすべての地域に「独立」政府を樹立していった。
1995年、フィリピン、マニラ市内に張られたフィリピン共和国独立記念日のポスター
例えば、フィリピンは1943年10月14日に「独立」を獲得している。
ビルマは1943年8月1日に「独立」した。
マレー、インドネシア、インドシナに現地政権が出来た。
マレーではインドの代表的指導者、
ボースが率いる自由インド亡命政府が樹立された。
ボースはイギリスに宣戦布告し、
インド人部隊を編成して日本軍とともにインドへ進撃しようとしていた。
GHQメンバー ヘレン・ミアーズ女史著 「アメリカの鏡・日本」より