ギネス挑戦を終えて | 平成の侍 町井勲オフィシャルブログ『居愛道』Powered by Ameba

ギネス挑戦を終えて

まずは皆様、暖かいご声援の数々ありがとうございました。

水平斬りで千本を斬ると公言しておきながら、500本を超えたあたりから袈裟や斬上も交え、斬り損じもあり、大変お見苦しい姿をお見せしたにもかかわらず、ご祝辞の数々、本当に感謝感激です。

当日は登場シーンでの抜きつけ袈裟からの蜻蛉(斬り上げた上部を返す刀で水平斬りにする業)が、いつも通りうまくいくかどうか心配でなりませんでした。

むしろ千本斬りよりもこちらの方が緊張したと言えるかもしれません。

なぜなら、たった一本のその巻藁にスタジオの視線全てが注がれるからです。

自宅に戻り一通りビデオでチェックしましたが、緊張のためか、いつもに比べると業の冴えは足りず、自己採点は75点くらいでしょうか。

それでも空振りしていないだけマシ。

それはそうと、『居合い千本斬り』というタイトルですが、フジテレビも色々と神経使っていらして、視聴者から「どこが居合なんだ」と突っ込まれることがあってはいけないと、色々考えておられた様子。

「町井さん、ギネス千本斬りという名称よりも、居合千本斬りという名称を使いたいのですが…」

とご相談を受け、そこで僕が一刀目は鞘からの抜きつけ、つまり居合斬りからスタートすれば、居合の二文字を使っても、問題はないと思いますよとアドバイスを差し上げました。


話が変わりますが、当初韓国の記録は、一本も斬り損じなく、紐すら斬ることがなかったと言われていました。

しかし、これは絶対にありえない!

色々と調べていくと実はチェ・ソンドン氏も斬り損じ・紐斬りをしていたという事実がわかり、稲藁と畳表の硬さの違いなども、ギネスがようやく理解を示してくださり、そこで、当初予定していた直径12センチの日本産稲巻藁から、畳一畳分の畳表への変更を認めて下さいました。

と言いますか、稲藁を使ったのは韓国だけなんですけどね。

僕としては稲藁でもよかったのですが、一番最初にギネス記録として登録された千本斬りでは畳表を使用していましたし、その後記録を更新したアメリカ人も畳表でしたので、今回の挑戦でも畳表製巻藁を使うことになりました。

僕は韓国に対し、斬り損じもなく、紐を斬ることもなく、パーフェクトな形で記録奪回を狙っていたので、そこで確実に15センチ内を裁断するために、水平斬りでの千本斬りを決意しました。

しかし、結果は皆様ご覧の通り、まだまだ技量不足であることを痛感した次第です。

インタビューで述べたように、ギネス記録の日本奪回が今回の目的でしたので、500本を越えたあたりから、水平斬りではペースが上がらないと判断し、634太刀目から恥を忍んで袈裟・斬上に移行。

なんとか首位奪回に成功しましたが、韓国に日本居合の真髄を見せることができず、非常に残念でなりません。

ちなみに紐斬り・斬り損じを恐れず、袈裟と斬上だけで挑戦していれば、確実に20分代を出すことはできたのですが、どうしてもパーフェクト達成に拘りたかったのです。

そうそう、自宅に戻り、自分の様子をビデオで鑑て気づいたのですが、私は修心流サイトにおいても「礼節」を重んじるよう述べているにもかかわらず、千本斬り終えた時点で、疲れと痛みから頭の中は真っ白で… 傍らで私の記録達成を見守り続けてくださった猿田宗家に対し、一番に報告をしなければならないところを、門弟との抱擁、インタビューを先にしてしまうという失態を犯してしまいました。

猿田宗家本当に申し訳ござませんでした。筋道を違えたにもかかわらず、私をお叱りにならず、「達成おめでとう。よぉやったね」と暖かいお言葉をかけてくださった猿田宗家のお心の広さ、大変勉強になりました。ありがとうございます。

収録後は猿田宗家とご一緒に、楽屋で様々な芸能人の方々と談話し、楽しく良い思いでになる時間をすごすことができました。


今回の挑戦、いろんな人の協力があって実現できました。本当にありがとうございました。

記念写真の数々、ご紹介したいところですが、事務所や肖像権のからみもあり、ご紹介できないのが残念です。

また機会があればゴールデンのお仕事に携わりたいです。刀を使うことがあったら、いつでもお声がけください。

製作の杉山さん、宮森さん、花島さん、北代さん、色々とありがとうございました。

それから、フジテレビ玄関前で「千本斬り見てました。おめでとうございます!」って握手を求めてくれた女の子二人組。なんかスターになった気分味わえましたよ。こちらこそありがとうございます。