『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件(A Brighter Summer Day)』(1991) | 時は止まる君は美しい

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巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。

 

かの有名な・・・

 

エドワード・ヤン監督作品、台湾、236分

 

 

チャン・チェン様、リサ・ヤン様、ワン・チーザン様、クー・ユールン様他

もうもう、1991年作品ながら、既に名作として語り継がれている作品。

 

 

今回、お勉強して始めて知ったのですが、

配給・ソフト発売元となる会社の倒産により、権利分散

再上映、ソフト化困難だったのが、マーティン・スコセッシ爺のご登場で、

2016年、4Kレストア・デジタルリマスター版が制作され、

リバイバル上映に至ったの名作(大大雑把に言うと。)。

最近また、タイトルを目にする機会が増えた理由だったんですね。

 

 

みどりは、エドワード・ヤン監督、まだご存命と思ってたくらいで、

あまり作品とご縁がなかったにも拘らず、感無量なものがありますね。

 

 

 

1950年代末期から1960年にかけてが時代背景となっています。

プレスリー様、大人気。

 

 

 

確かに、拝見しながら、日本の安保闘争の時代を思い出し、

戦後一過程若い世代が一斉にやさぐれる時ってあるのか?

と、思いました。根がまじめな程、暗部にのめり込むような。

 

 

 

 

台湾のお話しなので、戦争で爪痕を残しているのは日本

建物も、和式であったり、天井裏軍刀が隠してあったり、

生々しく、「占領地」だったことを物語っている。

主人公の小四少年を演じるのは、映画初出演のチャン・チェン様。

 

 

みどりは『ブエノスアイレス』で初めてお会いし印象深かった。

本作、中学生にして、既に目を引く存在ですね。それがスタアか?

 

 

 

物語の着想は、1961年6月実際に起こり、

同じ学校に通っていた監督に、大きなショックを与えた、

中学生男子の同級生女子殺人事件から来ている。

・・・ので、クライマックスがそことなって、最後に30歳に、

小四が釈放されたとクレジットが出ます。実際もそうだったのかな。

(調べたら、確定した刑が10年でした。)

 

 

同級生殺害の前に、少年達が、愚連隊のようにつるんでいて、

カリスマ的なボス殺害をきっかけに、大量殺人が起きるのですけど、

それについての世間の反応は、あまり描かれてないなあ。

まあ、とにかく、全編を通しての美しい映像

 

 

特に冒頭あたりは小津~的だったりして、日本建築もありノスタルジック

郷愁って、切ないものなんだなあ・・・というような。感覚に。

 

 

 

それを生身で表現する、小四とヒロイン小明の鮮烈さ

 

 

絶賛する記事色々なれど、「絶賛」の理由に触れた記事が、

大きなものに、あまりないのって、映画自体の引力が魅力ってことかと。

 

 

ただ、小四が小明を刺す直前、小明が言う、

私は変わらないわ。社会が変わらないのと同じようにね

という言葉あたりが、ポイントかな、と・・・な、ほぼ四時間

 

 

ソフトで拝見するなら、大丈夫だけど、

映画館で山ピー様のコンサートの時のように、

落ちてしまったら、取り返しがつかないです。

 

 

以前映画館でバイトをしていた時、上映がありました、

大人気でしたが、「結局、一日二回しか上映できないから、利益にはならん

って話で、ううむ、そうよね~、と思ったのも、今では懐かしい

 

 

 

中学生のファムファタルを演じられたリサ・ヤン様は、

今は女優ではなく、アメリカにお住まいで、

チャン・チェン様と、その後も交流がおありだそうで、

事件と違い、ほのぼのエピソード