限りなく映像化に向いた作品が大量に・・・
緒方拳様の絶頂期の中でも、支持する方の多い「鬼畜」
ラストシーンだけ拝見しても泣いてしまいます。
映画の動画が、思ったように集められないので、
莫大なテレビ化作品の中から、
殆どを「スペシャル」とか「記念作品」を中心に、
未見のドラマ、集めてみました。
いしだあゆみ様も演じてらしたの、初めて知りました。
桃井様の原型のような気が。
沢口靖子様は、松本清張作品、割とご出演でらしたけど(何故?)、
徹底して、動画がないですね。
この役も、田村正和様と組んで演じられた記憶が・・・
「文学」と認めない、「純文学」作家の方々のお言葉に、
ひどく傷つけられたお方。
第三話が何故かありません。
大先生方の議論はまあ、置いといて、
みどりの一読者としての気持ちは、
かつて知識豊富な知人が、事あるごとに、
松本清張様の作品を評して「たかが大衆小説でしょ」と言ってたこと。
いやあ、嫌いなら、読まなきゃいいのに、と思うんだけど、読むんだな。
その度に私につっかかりにいらしてたんだけど、
映画にしろ小説にしろ、何にしろ、
残るものには理由がある、というのがみどりの考え。
それが「純文学」ではなかったにしても。
松本清張様の作品には、人間の暗くドロドロした、
目を背けたくなる面が、ど~んと掘り下げてあって、
叩きつけられる感じ。
それだけに、共感も出来る一方、続けては読めないです。
落ち込んでしまうから。
そこまで描いてらっしゃるから、残っている作品群だと思います。
人の奥底の「本質」は変わらない。
ただ、『砂の器』や『天城越え』が顕著な特徴で、
大変映像化に向いていると共に、
脚色によって、作品が出来上がる面がとても大きい作品な気も。
『砂の器』なんて、犯人自体、かなり変化させてあり、
映画化版が「元ネタ」になっちゃってるし、
『天城越え』は超短編を、やはり魅力的な脚本が、
香高いものに仕上げている気がします。
七月九日、今久時半。
加藤剛様のご訃報が届きました。
ご冥福をお祈りします。
中居正広様版は拝見していないのですが、
「動機」の部分が「差別」にあたると、変更された由。
日本の、そういう気質は、果たして「無差別」になるのかな?
過去に対して、向き合うより忘れてしまう、
そんな印象を受けます。
それにしても、お世辞にも「名優」とは言えないであろう中居様。
頑張られたようですね。
この作品に出演する勇気?だけでも、すごいと思います。
その時代を映し出す実際の事件を多くモチーフにされた作家。
松本清張様。
それだけに、時を経ての映像化は、大変と思いますが、
前に記したように、根底に、変わらない人間の本質がある。
だから、没後**年、生誕**年、が、
いつまでも可能なのではないでしょうか。
「文学」全集から、排除されたことで、傷付かれた松本清張様。
うん・・・確かに「文学」全集だと、浮くかも。
その一方で、他にない、この方でないと描けない世界をお持ちだと。
『ザ・商社』『けものみち』、かつてジェームズ三木様&和田勉様が、
見事なドラマに仕上げられ、清張様作品の映像化の最高峰のひとつ、
と、今でも思います。人の欲・愚かさ・欺瞞・・・
その、歴史への好奇心、事件へのアプローチ。
それは、ジャーナリズムに携わった人間(新聞社)ならでは、
という特質も存在する気がします。
新人女優さんの登竜門のようになっている『黒革の手帳』、そんな現象も。
これからも、映像化作品は後を立たないと思います。
ここ三日の記事の作家様。
「文豪」と称するのは違うかもしれない。
それでも、あえて、多くの作品が今に生き続ける力に、
「文豪シリーズ」第二弾とさせて頂きました。
「表現者」の自負・孤独への哀悼を込めた本日の記事でした。