既に芳醇な陰りありき
「プリンセス・シシー」「若き皇后シシー」「シシー ある皇后の運命の歳月」
エルンスト・マリシュカ監督作品。(オーストリア)102分、107分、109分
ロミー・シュナイダー様、カールハインツ・ベーム様、マグダ・シュナイダー様、
フィルマ・デギッシャー様、グスタフ・クヌート様、ウタ・フランツ様他
「大衆向け歴史娯楽作の傾向が強く、史実とは異なる描写が多い。」byWikipediaさま
・・・ってことで、かなり前の、DVD爆買いの際、ロミー様作品はあまり入手出来ないので、
BOX購入、キープしながらも、ずつと拝見しないまま積読ならぬ積見になってた三部作。
お前、体調悪いんだろう~!?お前、現実問題で落ち込んでるんぢゃないんかいっ!?
な中、三部作、一挙拝見。「大衆向け歴史娯楽作の傾向」があるせいか、
ぼ~っと拝見出来ました。しかし、↑ だけではなく、
予想していなかった、1938年生まれ、ロミー様の二十歳前の作品にして、
既にあの方特有の、陰りのある美しさの兆しを感じることが出来ました。
お話は、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と皇后となるエリーザベトの出会いから、
ご成婚後の皇室内、外交問題が織り交ぜられた、皇帝ご夫妻の若き日が描かれます。
エリザベート皇后の実母役に、ロミー様のお母様、マグダ・シュナイダー様。
美しい母娘のご共演が拝見出来るのも嬉しい三部作です。
父親(字幕では「パパちゃま」)役のグスタフ・クヌート様。
素敵(やっぱりぽっちゃり&爺専?みどり?)と思ったら、
「未完成交響楽」(1959)等にご出演されてらっしゃる。
国民的俳優の方々が揃ってらしたんですね。
この作品でのシシーのイメージに縛られ、大人の女性の役をおフランスで演じられたら、
母国オーストリアでバッシングにあわれた・・・という逸話が強烈。
確かに、皇帝と結婚する貴族が、こんなサザエさんみたいな暮らしはしてないだろう?
な、アットホームさはあるものの、後年のかのルキノ・ヴィスコンティ監督「ルードヴィッヒ」、
あのロミー・シュナイダー様の、素晴らしく高貴で美しいエリザベート皇后のお姿に、
そんな無理なく、繋がる、「ロミー・シュナイダー」らしさ、の原型は充分にある気がします。
いやはや、拝見してよかった。他のお若い時の作品も拝見したくなりましたわ。
三部作、お写真がいっぱいあるので、ずらり、並べます。
最後に、映画の外での、母娘ショットを。