豪華構図成立の一本?「D坂の殺人事件」 | 時は止まる君は美しい

時は止まる君は美しい

巡りあった美しい人達の記憶を重ねます・・・
B面ブログ「扉・鎧戸・宵の口」も始めました。


幻灯機を想わせて下さる監督のフィルター 

かつて実相寺昭雄監督について、稚拙ながら、
書かせて頂いた事があります。(「稚拙」はいつもかあ~。)
その中でも触れた、1998年作品、
「D坂の殺人事件」を再見しました。

 

 

 

 


素晴らしい「映画」というものの、当たり前の原則?
作家→小説→脚本・監督・スタッフ・キャスト→映画
で出来上がる、原作あっての、原作とは違うエッセンス。

 

 


いやはや、もう、後は魅せて頂くだけ・・・
実相寺 昭雄監督の目くるめく世界。

 

 

 

 


古本屋の未亡人の女将が絵画の修復を生業とする、
実際は贋作者のところへ、贋作は無理と言われる、
「攻絵」の仕事を持ち込む。

 


 

 


仕事は見事な仕上がりとなり、新たに依頼されたのは、
実在しない「作品」。

 

 


モデルも紹介するが、様々なポーズをとるモデルを前に、
描き続けるものの、一枚も完成しない。

 


 

 


しかし、あるきっかけの後、その幻の作品を描き上げる絵師。
実は、過去、その絵の実際のモデルは、
女将、その人だった。そして事件は起き、女将は殺される。

 


 

 


「素人探偵」で煮詰まっていた後、「探偵」をなる決心をした、
明智小五郎が、警察と共に、「心理試験」を分析したり、
解決に向かって動き始める。

 

 

 

事件が解決した後、犯人の心境を、
「僕、解る気がします」という、小林少年の妖しさ。

 


 

 


全編、お見事な実相寺監督の世界。
真田広之様が絵師を演じられます。
どえらい難しい役柄だと思うんですよね・・・
感情のあからさまな説明がない映画ですので、うっすら浮かぶ表情が要。
私、この方のお芝居が大好きなのですが、
特別「美形」だと思う事ってないんですよね~。
そのさ~な様を、きわどい美しさで撮っちゃう監督、素敵。

 

 


そして・・・最近、この人が作品に出ていると、
「安心」であり、「ラッキー」と思うという二大巨頭として話が出た、
嶋田久作様と、岸部一徳様が、同じ画面に!!!嗚呼、幸せ。
思わず、テレビ画面を撮影しちゃいました。 ↓

 


 

 

 


同じく実相寺監督の「屋根裏の散歩者」(1994年)に、
手が伸びようというもの・・・ですが、D坂は、
さ~な様と嶋田様のキャスティング逆ヴァージョンも、
拝見してみたいなあ~☆な気持ちは「楽しみ」☆

 

 


あっちは、絶対に、キャスティング、逆じゃないと変!な記憶が。
三上 博史様の犯人と、明智探偵の嶋田久作様。

 


 

 


そりゃねえ、商業ベースとして、そうなっちゃうだろうけど、
観てて、どうしても違和感が~。屋根裏を散歩するのは、嶋田様でしょう?
・・・なせいか?DVDも廃盤になってて、高いのなんの。
あの作品にその値段出せない・・・
でも、実相寺監督コレクションとして、揃ってしかるべきの作品?
再発売されるといいなあ。


↓ よろしかったら、ポチッと☆



にほんブログ村