∞父永眠 第8章∞ | アイリス レイア 徒然なるままに

∞父永眠 第8章∞

∞父の四十九日の返礼品を はてさて、何にしようか?と考えた。


∞父らしい物は何か?


∞真っ先に《鮎》が浮かんだ。父は鮎釣りの名手だったから...昨年倒れる10日前の父の手料理も《鮎の塩焼き》だったから。それが、所謂《最後の晩餐》だった。


茨城県の古河市に《ぬた屋》さんという100年以上続く“鮒の甘露煮”屋さんがあることを思い出し《鮎の甘露煮》があるか聞いてみると...『今年の夏から始めましたよ』
と言う返事。
父の粋な計らいを感じた。
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2品目は、皇居勤労御奉仕の際、宮内庁 で見かけた《小物入れ》。 御無理申し上げて50個を御用意して頂いた。
アイリス レイア 徒然なるままに-CA3G0263.jpg 桐箱に入り、満月のような黄色い布に包まれ、更に上質の紙に丁寧に包まれている。


中から出てくるのは
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宮内庁お抱えの銀細工師が、丁寧に彫金した菊の紋章が表にも裏にも別の図柄で彫られている小物入れ。雅な品格が漂うお品。
更にサプライズが!
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仰々しい包みの中身は、可愛らしいお星様の形の金平糖(*^o^*) 意表をつかれた!

皇室では、お祝い事には、その方の紋章入りの同型の純銀製の小物入れに金平糖(ボンボニエール)を入れて差し上げる慣習がある。


お茶目な父らしい演出だ。
私が選んでいるというより“父が選んでいる”って感じなのだ。


お寺のご住職には、18年檀家の世話役のお仕事をさせて頂いた御礼に《仏像》を差し上げた。
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ご住職に仏像なんて、僭越ですが『これをお渡ししなければ』という気持ちが強くて...


玉石や翡翠の部類だと思うが、非常に浄化力が高く、
拝顔していると、気持ちがす~としてきれいになる感じがある。
ご住職は大変喜ばれ
棚に飾って下さいました。
父は仏像と共に檀家さんを見守って行くのだと思います。


父はあの世に旅立つ前に、妹の目の手術成功への導きや人様に義理を返し、葬儀にまで力を貸し、全てをきちんとして逝った。『たつ鳥跡を濁さず』父らしい最期だと思う。