●前日予想のメリット
私はレースの前日に予想をします。それがどうしても無理な場合、当日の早い段階で予想を済ませます。
レース直前ではなく、事前に行っておくことが自分にとっては大切だと思うからそれを実行しています。私のやり方を目指したい人は、これを必ず実行してください。
私は「熱くなりやすいタイプの人」へ言っておきたいと思っています。
第１章の６項でも書いたように、熱くなりやすいタイプの人はマイナスの分を取り返そうとしてしまいます。私自身が「熱くなりやすい性格」ですから、その気持ちは自分が一番よくわかっているつもりだし、私の周りの「熱くなりやすい人たち」の共通点でもあります。
熱くなりやすいと何がいけないかというと、その時の状態こそ冷静ではない状態であり、おそらく本人もそれをわかっているんです。だから人一倍、冷静でいようとするんですけど、自分で思っているより本当は冷静ではないのです。だから、目の前のレースの微妙な判断ができなくなってしまうわけです。
私にとって、前日予想の段階で買うレースを「１－２で行けそうなレース」に絞るということは、ものすごく効果がありました。
当日のレース直前には、判断材料が少なくて済むのです。２回走りの選手がいれば前半レースを確認した後、展示航走を確認し、本当に１－２で行けそうなレースかどうかを判断するだけなのです。
「行けない」と思えば見送り。
「行ける」と思えばオッズと相談しながら自分の買いたい目（押さえも含む）をすべて買うことができるか検討し、無理なら「買う価値はないレース」ということで見送り。
基本的にただそれだけの判断なのです。
もともと「１－２で行けそうなレース」なんですから、いろいろな展開を考える必要はありません。よほど大きな理由（気配の変化など）がない限り、１頭か２－１でくるのですから（その確率は９０％以上と自負）。
当日の展示航走を見てから決めるという手もあります。展示気配を加味した後で吟味し、行けると判断したなら買えばいいのです。趣味として競艇を楽しむならそのほうが自然だと思います。しかし、そうした買い方は、デメリットのほうが大きいと思います。冷静な時はいいんですが、冷静ではない時、どんな番組なのかという本質を見失ってしまうことがあるんです。
ちょっとわかりづらいと思いますので、１つ例をあげます。
＜丸亀＞11R 予 選
H1800ｍ 電話投票締切予定19:48
▲2 3415松井 繁39大阪50A1 8.51 63.39 8.63 67.44 62 25.71 41 34.19 44
×3 4296岡崎恭裕22福岡52A1 7.62 63.64 5.65 40.00 54 29.17 14 30.41 11
4 3347矢後 剛42東京55A1 7.00 47.92 5.41 32.35 34 35.80 61 32.47 6
5 4063市橋卓士29徳島53A1 6.26 43.10 6.29 31.58 28 33.74 58 35.14 1
◎6 3959坪井康晴31静岡51A1 7.95 59.38 6.93 41.30 43 46.01 18 34.93 11
これは２００９年７月３日、丸亀ＧＩ２日目の１１Ｒです。前日予想の段階で「１－２で行けそうなレース」を選択するという今の私のやり方なら、絶対に選択しないレースです。
なぜかと言えば、初日に節一と思える動きを披露した坪井がいたからです。実際に私は自身のブログでこのレースに関して次のようなレース分析を投稿しました。
＜レース分析＞
久々に見たケタ違いのパワー。ここを克服すれば完全Ｖも可能なのが坪井。負けるとすれば白井のイン逃げだけだろう。コース関係なく買える足。
このレースの本質は「１－２で行けそうなレース」ではありません。ポイントは「坪井のパワー」であり、１－２で行けないどころか、私は６枠の坪井に◎をつけているほどで、最悪でも坪井が舟券の軸だと思っていました。そんなレースだったのです（ちなみにこのレースは、坪井が５コースから捲って快勝）。
もし、このレースの展示航走で白井が良く見え、坪井が目立たなかったとします。以前の私のように展示航走を見てから予想していたとしたら、「１－２で行けそうなレース」だと勘違いしてしまう可能性があるのです。冷静ならいいんです。でも、負けが続いていたりして冷静ではない時、本質を見失って「１－２で行けそうなレース」なのかどうかを判断できなくなってしまうことが多々ありました。的中を逃した時に「買わなきゃ良かった」と後悔してしまうのがオチだったんです。
前日予想のメリットは、こんなことを防ぐことができるだけでなく、「ズルズルと惰性で」という悪いパターンも防止することができます。
「メリハリをつけた買い方」が自分には合っていたと思うし、これは勝つためには絶対に必要な考え方だと思います。