人民銀利下げ発表後の23:00JST,米消費者信頼感指数 | フューチャーズ・ブログ(仮

人民銀利下げ発表後の23:00JST,米消費者信頼感指数

日本時間昨晩、米国シカゴ・オプション取引所(CBOE)の「恐怖指数」、通称VIXが急上昇。


VIXは米株価指数のオプション取引価格を基に算出され、株価に対する投資家の不安心理の指標となる指数とされます。



VIX 日足 24日時点

(点線は200日移動平均線) 


過去200日の平均が、だいたい15ポイントぐらいです。


それが、昨晩はなんと40.74ポイントへ急伸。

前週末比45%の上昇です。


一時53.29まで上昇し、リーマンショック後の2009年1月以来、6年7カ月ぶりの高水準をマークしました。




VIXと同様のものは、日本にも存在します。


「日経平均ボラティリティ指数」、通称で日経平均VI。


日経平均VIは1カ月先の日経平均株価の変動を予測する指数で、現物株が下落するときに上昇する傾向が多い、「日本版恐怖指数」です。



日経平均VI 日足 25日時点 


こちらも急伸。


終値で47.01ポイント。

上場来高値を更新。



このように、中国発信の「ブラックマンデー」は世界へ不安心理を撒き散らしました。


今日も、上海総合株価指数は大幅安。

244.9376ポイント(7.63%)安の2964.9674。



今日の日経平均の下げ幅は733円にも及びましたが、それでも比率にすれば3.9% 


上海のパニックぶりが窺えます。



日米欧については、株価対策は「弾薬切れ」と言われています。


火を付けたのは中国ですが、火消しも中国に頼るしかない。



World Looks to China to Calm Market Rout Its Actions Started ”( August 25, 2015 — 1:46 PM JST Bloomberg)

「中国発の世界株安、火消し役も中国だけか-日米欧は弾薬切れ」(ブルームバーグ)

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NTL6IV6KLVR501.html

(リンク先は日本語の抜粋記事)


「市場の信頼感を立て直さなければならない」

「市場を失望させない措置を講じなければならないと感じているだろうが、そのためには持てるリソースを使い尽くすような思い切った措置が必要だ。効果が一時的にとどまればその後はさらに脆弱と見なされるだろう」

INGバンクのチーフ国際エコノミスト、ロブ・カーネル氏の談 




そんな声が聞こえたわけでもないでしょうが、今日の19:00JSTすぎに中国人民銀行(中銀)が、重要な発表をしてきました。


金融機関の期間1年の貸出基準金利と預金基準金利を26日から0.25%引き下げ。


利下げ、です。


昨年11月以降の金融緩和局面では、5度目の利下げ。

前回は6月28日に実施しましたが、2カ月ぶりとなります。




それと同時に、大手銀行の預金準備率を50ベーシスポイント(bp)引き下げ。

18%としました。

こちらは、9月6日から適用。


人民銀が金融機関から預金を強制的に預かる比率ですが、これが引き下げられますと、貸出余力が高まります。

また、人民元切り下げにで、資金の国外流出に対処する狙いもあるようです。




まったく、2日ほど遅せぇよ、どうせやるならさっさと週末にやっとけ、おかげで大惨事じゃねぇか・・・という話はひとまず置いておいて、利下げと預金準備率の変更を同時発表するとは、人民銀の「本気度」が見える話ではあります。


人民銀は、利下げと預金準備率引き下げを別々に行うことが多い。

今回は実施日をずらしたものの、同時発表です。


理由としては、「世界の金融市場が比較的大きな変動に見舞われているため」、だそうです。



これで、世界的な株安連鎖は食い止められますでしょうか? 


いやほんと冗談抜きで、2日ほど早く決定してほしかったですな。


週明けの大ガラは、週末に人民銀は音沙汰なかった失望売りでしたから。





さて、この発表以前から、大幅続落する上海を尻目に、香港のハンセン指数は小反発でクローズしました。


欧州株は、反発。


下げ相場に飽きていたところもあったのでしょうが、そこへ人民銀からの発表が追い風になり、株価は上げ幅を拡大しています。


ドイツのフランクフルトDAX、フランスのCAC40は4%を超える上げ幅。


英国のFT100種が3.5%高。


ギリシャのATG株価指数は8%高です。


ちなみにギリシャ銀行株指数は23%高。

下げるときも派手だが、上がる時も派手。



中国からの資源需要が減退するとの見通しで、前日急落した鉱業株が大きく買い戻されています。


英資源大手アングロ・アメリカンは、5.67%高。

英豪BHPビリトンは、5.58%高。

スイスのグレンコアは7.51%高。


また、中国市場での販売台数が多い自動車株にも買いが集まっています。


ダイムラーは4.87%高、BMWは5.86%高、プジョー・シトロエンは7.69%高。








そのような「ブラックマンデーは一日でおしまい?」という空気感が生じているところへ、米国の経済指標が発表されました。


まずはこちら。


22:00JST 米国S&P社発表 

6月のケース・シラー住宅価格指数 

米国内の住宅価格動向を示す最もポピュラーな指数。

特に住宅価格は個人消費に大きな影響を与えることから、米国の景気指標としても重視されます。


前回は前年比+4.94%、 

今回の事前予想は+5.10% 


上昇か?という予想でしたが、結果は・・・


前年比+5.00% 


予想には僅かに届きませんでしたが、まずまずな結果でしょう。


前月比では、-0.1% 



「全体では、住宅価格は年率4~5%のペースで上昇しており、インフレ率の2~3倍だ」

指数算定委員会のブリッツァー委員長の談 


その上で、米利上げと株式市場のボラティリティが不安材料だと指摘。


「0.25%の利上げは住宅市場の重しにはならないだろう。しかし、FRBが速いペースでさらに1~2%の利上げを続ければ、マイナスの影響が及ぶ可能性がある」







その30分後、ニューヨーク株式市場がオープン。


オープン5分後時点のダウ平均は、前日終値比354.43ドル高の1万6225.78ドル。

急反発です。

安値拾いの買い優勢。




さらにその30分後、2つ同時に発表です。


23:00JST 米国商務省発表

7月の新築住宅販売 


前回は前月比-6.8%、季節調整済み年率;48万2千件。

今回の事前予想は+5.8%、年率51万0千件。


前月比はプラス転換のため、年率換算件数は増加しそうな予想でしたが、結果は・・・


前月比+5.4% 

年率50万7千件 

こちらも予想には届きませんが、まずまずでしょう。




23:00JST 米国コンファレンス・ボード発表 

8月の消費者信頼感指数 

コンファレンス・ボード(全米産業審議委員会)が発表する、消費者のセンチメント(心理)を指数化した指標。


前回は、90.9 

今回の事前予想は、93.4 


改善か?という予想でしたが、結果は・・・ 


101.5 

大台超え!


サプライズマーク点灯雷









マーケットの現況です。



1
ドル/円

ユーロ/ドル 5分足 


ドル/円は、欧州株が大幅反発し、中国経済への懸念を受けた世界的な株安連鎖がひとまず収まった安心感からドルが買い戻されて、一時120円を回復しました。


「中国株安の影響は一巡した形だ」

あるロンドン市場の関係者の談 


今後の為替動向を占う上で、「株価は注目材料」 


ただ、戻しも急激だったせいか120円台への定着には失敗。


ケース・シラーの前後では120円に未練を残していたようですが、米株がオープンすると下げ幅拡大。



ドルの買い戻しはユーロにも波及。

1.15ドル割れ。



ドルにせよ、ユーロにせよ、株高で通貨安、ま、日本ほか先進国ではよく見られる現象ですが。








2
ユーロ/円

豪ドル/円

トルコリラ/円(Bid) 5分足


対円でもユーロは軟調。

比率で見れば、日本円が比較的堅調であることを示しますね。


CME取引所の日経平均指数先物は、約3.2%高。

欧州株価に比べれば物足りない?



資源国通貨オージーはもっと買われても良さそうなもんですが、こちらも小幅軟調。


新興国通貨リラは、概ね堅調。

41円節目をめぐる攻防。

昨日は40円の節目割れも示現しましたが、ずいぶんと復調しました。




南アランドやロシアルーブルなども堅調です。


南ア準備銀行(SARB、中央銀行)は、前日に為替介入を検討する可能性を示唆し、過度なランド売りを牽制していました。








3
ドル建て金

東京金 5分足 


アジア時間帯は7週間ぶりの高値近辺ではありましたが、足踏みしていたドル建て金。

中国株が一段安となっているにもかかわらず。


「相場の足踏みが続けば、金に対する買い意欲は尽きてしまうだろう」

CMCマーケッツのチーフ・マーケット・ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏の談 


ゴールドの上値の重さは気になるところです。


米株の急反発を受けてか、22:30JST過ぎからは、東京金は前日比マイナス圏へ転落。

円が比較的に堅調な影響もあるでしょう。



23:00JSTには、消費者信頼感指数でサプライズが出ましたから、このあとますます不安です。




4
東京白金

東京バージガソリン 5分足 


東京白金も、22:30JST過ぎから下げ幅拡大。

ただし、金とは違い、前日比プラスは維持。


欧州の自動車メーカーの株価も堅調ですしね。




東京ガソリンは、この夜間セッションから新甫3月限が発会しました。


発会値段は、45,900円。

2月限の終値、45,220円と比較すれば高寄り付きでした。


その分を差し引いても、オイルは堅調推移です。


欧米株価急反発を好感しているのでしょう。


明日の中国株も反発すると期待すれば、オイルも期待していいのかな? 






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