金が急伸、1200ドル そしてケース・シラー | フューチャーズ・ブログ(仮

金が急伸、1200ドル そしてケース・シラー

昨日の放送だったのですが、米国公共ラジオ(NPR)のインタビューでオバマ大統領が、プーチン・ロシア大統領の「メッキが剥がれた」と放言。


「ロシア経済は脆弱となり、原油安を受けて将来の困難は不可避となった」


聞きようによっては、原油安はロシアを締め上げるためのサウジと米国の共同謀議、という例の陰謀論に火を付けそうですが。


「彼らは原油にのみ依存しているが、われわれ(米国)は原油やiPad、映画などあらゆるものに依存している」 

ま、確かに資源にも、技術にも、そして優秀な人材や、それらを活かすことができる環境を持つのが米国。

世界最大の経済大国であるのは確かです。


その米国のトップ、オバマ大統領をして、

「ロシアがクリミア半島を一方的に編入した際に、ワシントンでは誰もがプーチン氏を天才だと思った」

と言わしめましたが、

「少なくともロシア国外では今日、一部の人々はプーチン氏の振る舞いがそれほど賢いとは思っていないようだ」

と、チクリ。


オバマ大統領が慄いた通り、ウクライナ南部クリミア半島を制圧し、住民投票を実施して独立させ、あっさりと編入した手並みは鮮やかでしたね(道義的な善悪は別として)。

敵味方ともに死者は一人も出ず、欧米は反撃の糸口すら見いだせませんでした。


その後に、騒動がウクライナ東部へ拡大したときは同じロシアの仕掛けか?と疑いたくなるようなメチャクチャな魔女の大釜。

無関係な民間航空機を「誤射」して巻き添えなんて言語道断。



なお本日付のロシア紙・独立新聞が選んだ「今年の十大ニュース」第1位は、「ロシアのウクライナ南部クリミア半島編入」 

「制裁やルーブル安などがあっても『クリミアは我が領土』との愛国的な標語が流行し、プーチン大統領の支持率は8割に急上昇した」 


やはり、クリミアってロシア人のDNAレベルまでに刷り込まれた特別な土地なんでしょうな。


ただし、それがエスカレートして、十大ニュース第2位「対欧米関係の悪化」へなるわけですが(3位のソチ五輪を抑えて2位ですから意味深)。


そして経済部門ニュース第1位の「ルーブル暴落」へつながってゆきます。

「今年後半、ルーブル下落は『津波』のように金融市場を襲った。影響は今後長く続く」と、同紙は2015年を悲観的に捉えています。



今年も様々なことがおきましたが、やはり原油安は今年後半の、ルーブル安は終盤のトピックとしてはずせません。



まず、その原油ですが、今晩も下がっております。


ロンドン北海ブレント原油は、一時は2009年5月以来5年7カ月ぶり安値となる56ドル台に突入。

22:40JST時点では57ドル台を回復、57.43ドルあたり、前日比-0.44ドル。

ニューヨークのWTIは、53.23ドル、同-0.38ドル。



昨晩に大幅下落に見舞われたルーブルは、約4%の反発。

22:30JST時点で、1ドル/56ルーブル台半ば、前日比約-4.4%(ドル安/ルーブル高)。



4%高のルーブルも昨晩と比べてしまえば自律反発レベルですし、原油安を嫌気しているのか、今晩の欧州株は軟調です。


フランクフルトDAX、前日比約-1.2% 

ちなみにドイツ株式市場は、明日大晦日は休場です。


フランスCAC40、同約-1.1% 

スペインIBEX35、同約-1.1% 

イタリアFTSE MIB、同約-0.6% 


ギリシャATG、同約-0.4% 

ギリシャの下げ幅が小さいのは、昨日の暴落の反動かな? 


最新の世論調査によると、IMFなどの支援に反対する野党急進左派連合(SYRIZA)の支持率が28.1%、サマラス首相率いる与党新民主主義党(ND)が25.1% 

差は3%、先週は3.5%でしたから、NDが追い上げています。

これもギリシャ株の好感材料かな?


ロシアRTS(ドル建て)、同約-3% 

ロシアMICEX(ルーブル建て)、同約-2.5% 

やはり通貨ルーブルの戻りは自律反発に過ぎないのかな?




昨晩は、結局は小反落で終了した米国のダウ平均株価。

今日の日経平均株価は279円安でしたし、欧州株価の軟調の流れも受けて、今晩はどうなるか?

23:30JSTにオープンです。



さて、その前に米国の経済指標の発表時間です。



原油安もルーブル安も今年の大きなトピックでしたが、忘れていけないのは米国の金融政策正常化。


量的緩和(QE3)は完全に終了しました。

QE3でMIB(住宅ローン担保証券)を買い上げてもらったおかげで、復調した米国住宅市況。


売上についてはQE3終了の反動減もあってか多少は陰りも見えますが、価格についてはどうでしょうか? 


23:00JST 米国S&P社発表 

10月のケース・シラー住宅価格指数 

2000年1月を100として指数化してあります。

この指数は、米国内の住宅価格動向を示す最もポピュラーな指数であり、特に住宅価格は個人消費に大きな影響を与えることから、米国の景気指標としても重視されます。


前回は前年比+4.90%、 

今回の事前予想は+4.40% 

低下か?という予想でしたが、結果は・・・


前年比+4.50% 


低下しましたが、予想ほどではない。


また前回発表分は、+4.82%に下方修正。

よって今回の下落幅も圧縮されます。





マーケットの反応です。



1
ドル/円 

ユーロ/ドル 5分足 


夕刻に発生したドル売り。

ドル/円は急落となり、一撃で120円割れ。

ユーロは急伸。


原油安や欧州株安を嫌気し、ただでさえ日経平均の下落を嫌気していた日中の流れを引き継いだ結果のようです。

そして大きな原因が、年末で取引参加者減少によって流動性が低下しているためののようです。

その後は、119円50銭水準での推移。


ユーロは巻き戻し。



23:00JSTのケース・シラーでは、悪化を嫌気したのか小幅ながらドル売りの反応です。

ドル/円は、119円前半に入ってきました。




2
ユーロ/円

豪ドル/円

ノルウェークローネ/円(Bid) 5分足 


クロス円でも、円高の動き。

ユーロも下げており、対ドルでの上昇が円の方が大きいことを示しています。

ギリシャ政局の混迷も投資家心理を悪化させ、安全資産とされる円買いが生じているらしいですが。


資源国通貨オージーも、夕刻からは対ドルでは上昇しているのですが、対円では横ばいが精一杯。


産油国通貨Nクローネも、下落傾向は否めませんが、ブレント原油の一時の大幅安からの反発のおかげで夕刻から21時ごろまでは反発の動きも示しました。






3
ドル建て金

東京金(休場中) 5分足 


そして、ゴールド。

なんと、まァ・・・瞬間的には1200ドルを突破。急伸です。


時刻は22:30ごろ。

為替のチャートをご覧の通り、この時間に大事件が発生したわけではありません。


22:20JSTにNY先物市場のフロア取引がオープンし、そこから上昇の動きは見せましたが約10分後に吹き上げ。

1190ドルを超えたあたりにあったストップロスをヒットした踏み上げ相場でしょうか?

これも取引参加者が少ない「板が薄い」流動性が低い故の現象かもしれません。


もしも東京金が取引中であったとしたら、円高を弾き返して前日比プラス圏になったはずです。


いっぽう、東京白金は前日比40円安になる換算。

プラチナはゴールドの急伸に追随できておりません(それでも昨晩のような1200ドル割れを回避し、1210ドルのあたり)。

このあたりからも、このゴールドの急伸はイレギュラーの匂い。


4
ドル建てプラチナ 

ドル建てパラジウム 60分足 


23:00JSTのケース・シラーでは、ゴールド、プラチナに目立った反応はありません。





5
ドル建て金
 日足

5日・25日移動平均線 

ボリンジャーバンド(、3σ) 

一目均衡表 

MACD 

RSI相対力指数 


なにはともあれ、25日移動平均線は突破。

しかし、ほんのちょっぴりでして、正直、ダメ押しが欲しいところです。






※本画面に使用しているチャート画像は㈱インベステックのWin-Station(R) によるものでチャート画像の著作権は同社に帰属しています。

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