残される運命と壊される運命 | I'm just on the line!

残される運命と壊される運命




定期購読している『CASA BRUTUS』の今月号が届いた。





今回の特集は、まだまだ進化?し続ける東京。

まだまだ、新しい建物が産まれ続けている。



東京といえば、東京駅のリニューアル工事が進んでいる。

竣工当時の、三階建ての姿に戻るとの事。


数少ない自分が好きな東京の風景。



だがその一方で、この駅舎のすぐ目の前にある、

東京中央郵便局が取り壊しの危機にあるという。

1933年(昭和8年)竣工。戦火にも耐えた。

帰りがけ、電車の時間に間に合うかどうか、よくここの大きな時計でチェックしている。

一本乗り過ごすと大変なので・・・(x_x;)




この二つの建物の置かれている状況の違いは何なのか?


確かに新しいビルにすれば、経済効率は上がるだろう。



だが一方で、それこそお金ではゼッタイ買えない価値を、永遠に失う事になる。



伝統文化を継承する、と言う事には決して後ろ向きでは無いはずなのに

こと建築の事となると、あっけなく、なんでも取り壊してしまう。




これは東京女子大学の東寮(アントニン・レーモンド設計・1924年竣工)の解体反対を訴える記事。

これだけの意思表示がされていたのに、結局解体されてしまった。


・・・アントニン・レーモンドの設計で有名なのは軽井沢にある聖パウロ・カトリック教会

建ってるだけで、お金を産まない古い建物には価値がない、という事か。


なんとも淋しい風潮です。