日本でも米国大統領選挙がどんどん、注目されてきたのではないでしょうか。
このブログでは、毎日、大統領選挙について近況報告プラス大統領選挙観戦のために必要な豆知識の紹介をしていきたいと思います。
アメリカは1日、大統領選挙に向けた候補者選びのヤマ場となるスーパーチューズデーを迎え、このうち、南部バージニア州では日本時間の1日午後8時から投票が始まりました。
ことし11月のアメリカ大統領選挙に向けた民主・共和両党の候補者選びは1日、各州で一斉に予備選挙や党員集会が行われるスーパーチューズデーを迎えています。
政権奪還を目指す野党・共和党は11の州で予備選挙などが行われる予定で、これまでに3つの州で連勝したトランプ氏が、ルビオ上院議員やクルーズ上院議員が巻き返しを図るなか、指名獲得に近づくのかが焦点です。
一方、与党・民主党も、11の州で予備選挙などが行われる予定で、これまでに3つの州で勝利したクリントン氏がサンダース上院議員を引き離せるのか関心が集まっています。
事前の世論調査では、共和党はトランプ氏が、また、民主党はクリントン氏が、それぞれ多くの州でリードしていました。
投票は各州で順次、始まり、結果は日本時間の2日午前から判明していく見通しで、指名獲得に向けた争いはヤマ場を迎えます。
大統領選挙観戦のために必要な豆知識
前回説明しました、ポイントとして、現在行っている予備選挙というものは
より正確にいうと、
大統領を選ぶものではなく、
民主党、共産党各党から、大統領立候補者を選ぶものではなく、
各党で、大統領立候者に投票する代議員の数を決めるものなのです。
代議員の数は、各州が独自の制度で行う、党員集会と予備選挙で決められます。
候補者は得票に応じて、それぞれの州に人口比例で割り当てられた代議員を獲得していきます。
大統領選挙における両党の候補者選びは、民主党は総数にして4,763人の代議員が、共和党は2,472人の代議員がいます。
つまり、間接的には、有権者が大統領立候補者を決めているのです。
しかし、
結論から言いますと、テレビでに放送されている「得票率」だけでは、党大会に送り込む正確な代議員の数を見極めることはできません。
大統領選予備選のカギを握るのは、特別代議員です。
ちなみに、
2月9日、ニューハンプシャー州で予備選が行われ、民主党は上院議員のバーニー・サンダース候補が、共和党は不動産王のドナルド・トランプ候補がそれぞれ勝利しましたよね。
いや、少なくとも報道ではそうでした。
特に民主党は、サンダース候補が60%の票を集め、39%のクリント候補に圧勝したことが伝えられている。
ところが、ニューハンプシャー州予備選でサンダース候補が獲得した代議員の数は17だったのに対し、クリントン候補は15人の代議員を獲得する結果になっているのです。
(→代議員がdelegate 特別代議員がsuperdelegate あくまで調査の結果なのでメディアによって異なる(現時点))
得票率では、サンダースが圧倒的に多くの代議員の獲得するはずです。
なぜ1.5倍もの得票をしたサンダースが、クリントンに代議員獲得数で負けるようなことが起きるのでしょうか。
そこにはアメリカ大統領選挙特有の「特別代議員」の存在があります。
特別代議員は、今回の予備選挙の得票数の結果に拘束されず、党大会では自分の好きな立候補者
に、投票できます。
また、得票率に拘束される一般の代議員は、有権者にだれに投票するか公表しないといけないのに対し、
特別代議員は最後まで、公表しなくてもいいし、途中で立候補者を変更することが可能です。
現在、ほとんどの特別代議員がヒラリーさんを支持しています。
予備選挙は、両党ともより多くの代議員を獲得した候補が、7月の両党の全国大会で正式な大統領候補となります。
その意味では、予備選挙というのは代議員獲得レースと言い換えていいです。
7月の全国大会でそれぞれ党の正式な大統領候補になるには、民主党は過半数に当たる2,382人以上の代議員を、共和党は1,236人以上の代議員を獲得しなければなりません。
3人以上の候補が乱立し、誰も過半数に満たなかった場合は、上位2名による決選投票となります。