今回の学術集会のプログラムを見ていて、小細胞肺癌についてのシンポジウムは
ポスターセッションを除くと2つだけ。
そのうち一つは患者の入れないランチョンセミナー。
残るひとつはどうしても聴講したかったので、患者・家族向けのオリエンテーションを
サボり、初日最初のプログラムを聴講。
ただね~
サブタイトルが「本当に忘れ去られた疾患群か?」なんて悲し過ぎませんか?
この前も書きましたが、肺がん患者の14%前後は小細胞肺癌なんですから!!
この内容を見た時の率直な感想は、
S5-1:術後補助化学療法って、手術出来る小細胞肺癌ってどんだけあるんだ?
オヤジ5月の健康診断で見つからずに9月末にステージ4。進行が早いのが特徴。
S5-2:放射線治療についてはオヤジ断念した奴だから興味深々。
S5-3:新治療戦略って新しい何かあったっけ?でも薬物療法ってことは抗がん剤だよな。
S5-4:分子標的療法の新たなエビデンスが出てきたのかな?ならば期待大!!
こっからレポートです。
S5-1 釼持先生 術後補助化学療法
よくよく聞いてみると、肺癌診療ガイドライン2015年で、臨床病期1期
(という事はステージ1)の小細胞肺癌に対する治療として、全身状態が
良好であれば外科切除を行うことが推奨されていて、術後補助的に
化学療法を適応した方が良好との結果。
だそうですが、やはり相当な早期発見の状態でないと手術は出来ないと思うんですが。。。
それに釼持先生、何で呼吸器内科なんですか?と素朴な疑問が沸いてきました。
もしかしたらSCCでは術後の化学療法は呼吸器内科が担当するのかな~?
という疑問を質問する勇気の無かったオヤジです。
だってほとんど医療関係者ばかりが400人以上はいたような場所ですから許して下さい。
S5-2 高橋先生 小細胞肺癌に対する放射線治療
胸部放射線治療と予防的全脳照射について、限局型と進展型に分けてのご講演
【胸部放射線治療】
限局型であれば早期に化学療法と放射線治療を併用すると生存が改善される。
また放射線の当て方においても1回/日より2回/日の方が良い結果が出たとの事。
と言う事は、限局型の場合は1クール目から放射線と一緒にするのがイイようですね。
進展型の場合はあまり意味がないとの発表。
ホンマかな~
オヤジの場合3クール目から放射線治療+化学療法の途中での放射線治療を放棄。
なので化学療法2クール追加で無治療6年を迎えるのはどういう事???
【全脳照射】
限局型の場合は効果が見受けられるが進展型の場合意味が無いとの結果。
自分の場合、全脳照射をどうするかとの判断ポイントがあり、やらない事を選択した。
この頃は進展型のエビデンスが無かった為に全脳照射を勧められたんだと善意の
解釈をしています。
オヤジの究極の選択は結果的にイイ選択だったらしい。
この辺りの研究がもっと進んでくれると患者も納得する治療がうけられるのではないだろうか。
S5-3 野崎先生 小細胞肺癌の新治療戦略-薬物療法-
小細胞肺癌に対する治療においては、未だに薬物療法(抗がん剤と認識)を中心とした
治療法のみで新たな治療戦略と新規薬剤の開発が望まれている。
という事は、分子標的薬とかはなくやっぱり昔ながらの抗がん剤治療なんだろうな~
S5-4 高山先生 小細胞肺癌における分子標的治療の開発と現状
小細胞肺癌を対象とした分子標的薬の臨床試験が多数試みられているが、いずれも
有意な結果は得られていないという結論。
途中、自分のことを書いたのでとっても簡単な病歴を書いておきますね。
1) 2010年9月進展型小細胞肺癌ステージⅣと診断されシスプラチン+エトポシド
を投与。(予定:4クール)
2) 3クール目から放射線との併用(予定:1.8Gr × 25日(1回/日))
3) 放射線治療18日で心膜炎を起こし放射線は断念。
その変わりに化学療法を2クール追加。
4) 2011年3月寛解(全脳照射は行わず)
5) 再発・転移もなく今日に至る。
何故改めて病歴を書いたかというと、エビデンス通りに進んでなくても完治している
オヤジです。
あくまでエビデンスベースの発表ですから気にせずに自分の免疫力を上げて
絶対に完治してやるぞという気持ちで戦って下さい。薬は補助薬で治すのは
患者自身が戦うんだと信じて疑わないオヤジです。
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