雑記 | フランス語発音上達ブログ!

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TOEIC980。早稲田英文→早稲田仏文修士→上智外国語学部修士→上智博士課程在学中の井上がフランス語の発音を上達させるための方法について話します。

この前「文豪の古典力」について書いてからもう一週間もたってしまいました。考えてみれば今年ももう10月、光陰矢のごとしとはまさにこのことです。フランス語のコロケーション集めも今年中に目鼻がつけばと思ってましたが、はてさてどうなることやら。ところで「文豪の古典力」ですが、実は昨日うちに泊まりに来た後輩にあげてしまったので、今実物が手元にありません。そんなわけでこれからの文章は記憶だけに基づいて書いて行くので、多少間違いもあるかと思われますが、まあ悪しからずということで。「悪しいよ」と思う方も居るかも知れませんが、そのようなつっこみはうけつけません。



で「文豪の古典力」ですが、この作者によれば源氏物語の口語訳は功罪入れ乱れているものの、やはり比べてみれば罪のほうが多いとのことです(直子の前の日記で書き忘れてたのですが、ここで言う口語訳とは与謝野晶子の手によるもののみを指しています)。まず功の面ですが、作者によれば、冗長になりがちな源氏物語の精髄を取り出しそれをより純化した形で再構築したという点において与謝野晶子の口語訳は優れているそうです。僕自身は現時も与謝野晶子の口語訳も呼んだことがないのでなんともいえないのですが、まあそういうこともありえるのかなという気はします。



次に気になる罪の面ですが、作者は主に二つの点に注目しています。まず一つ目は注釈本ではなく口語訳という形をとったことで、源氏詞といわれる源氏物語独特の言葉に読者が触れる機会が失われてしまったことです。源氏物語が紡ぎ出されて以降の文学にさまざまな形で影響を与えてきた源氏詞に触れる機会を失うことは、口語訳の読者とそれ以前の文学の間に埋めがたい断絶を生み出したと筆者は説いてます(説いていたはずです)。



二つ目は、口語訳が広まることによって、源氏物語の原典は一般人には理解できないという通念が流布してしまったことです。口語訳が広がる以前は古典が苦手な人でも注釈本を利用して源氏の原典に取り組んでいたのに、口語訳が登場してからはそのような作業をするのは一部の限られた人のみになり、大多数の人は口語訳を読むことで源氏物語を読むようになってしまいました。



もちろん口語訳では現時は楽しめないということはありません。先ほど述べたように口語訳には原文より優れたところもありますし。ただ、自分にとってわかりやすい口語訳のみを読んで、自分にとって異質な原典に取り組もうとしない姿勢そのものに問題があるのではないかと筆者は述べています。



個人的にこの二つの罪についてはなるほどと思いましたし、書きたいことも多々あるんですが、いかんせん書いてると長くなってしまいそうなので今日はここら辺で打ち切らせてもらおうと思います。まあ、次があるかどうかはわかりませんが。



さて話変わって、昨日はエノスパに行って来ました。エノスパと聞いても何のことやらわからない方もいるかもしれませんが、その名のとおり江ノ島にあるスパのことです。なんとも安直な名前のつけ方ですね。僕は結構こういうの好きですけど。最初は12時ぐらいにはつく予定だってのですが、一緒に言った後輩の一人が例のごとく一時間ほど遅刻してきたので、結局ついたのは1時過ぎになりました。この後輩は大体いつも待ち合わせに2時間ほど遅刻するんで、一時間ですんだ今回はまあ上出来といったところでしょう。



エノスパは4階が男女別の浴槽、そして2階と3階が水着着用で利用する男女共用のスパになっていて、今回はまず最初に浴槽で体を温めてからスパへと向かいました。スパはほとんどが屋外にあり、天気がよければ江ノ島の海と富士山を眺めながらプールにつかることができます。スパのプールの温度はそれほど高くはないのですが、サウナや源泉等がそこかしこにあるため、体が冷えてもそれらの施設を利用して体をあっためることができるのでそれほど問題にはならないと思います。むしろ、このくらいの温度のほうが長時間利用するには適してると思います。僕らは大体6時間ぐらいいました。



そのせいで体がしわしわになりましたが、温かい湯に入っては冷たい湯に入り体温が下がったらまた熱い湯に入ることをえんえんとくりかえしたおかげで、芯から体が温まりました。また、先週からずっと風邪気味だったのですが、それもすっかりよくなりました。お湯の温度が低いため、通常の温泉より長く使ってることができるので、湯治の効果が高いのではないでしょうか。これからの季節はどうしても体が冷えがちなので、それを乗り切るためにもエノスパに行ってみるのもいいのではないでしょうか。昼ぐらいに行けばそれほど込んでないので、暇があればぜひ行ってみてください。