(前項 の続き)
首都圏は吹雪になりました。
高校受験・大学受験、そして一部の中学受験の生徒さんで入試当日だった方、影響はなかったでしょうか?
こういうイレギュラーな事態が起こった時にはまず落ち着くことが重要です。
現在では善処してくれる学校がほとんどですので、安心して学校の指示を仰ぎましょう。
さて、中学入試が終わった生徒さんに向けての一言の続きです。
今回は希望通りの結果が出なかった生徒さんへ。
まずは胸を張りましょう。
どの生徒さんも「頑張った」ことに変わりはないのです。
少なくとも、希望通りの結果が出た生徒さんに比べて、著しく「怠けた」生徒さんはいないはずです。
上手くいった生徒さんと本質的な相違はありませんから、自分を卑下する必要はありません。
しかし、それでもこんな風に思っている生徒さんは多いのではないでしょうか?
「なぜ、自分は上手くいかなかったのだろう?」
「合格した人との間にどんな違いがあるのだろう?」
勿論、受験においては「合格」が第一目標であり、それが達成できればそれに越したことはありません。
視野をそれだけに限定すると、「不合格」の産物であるこのような思いは無意味なようにも思われます。
しかし、「合格」を目指すのが大前提であることを踏まえた上で述べると、こういう思いは貴重な財産とも言えるのです。
自分や他人、さらに社会全体を見つめる視野を提供してくれるからです。
前項 で「光と影」の話をしましたが、一見するとこういう思いは「影」に見えます。
しかし、実は中学以後の生活の送り方によっては十分、「光」になり得るのです。
ただし、ただこういう「思い」を抱えていても、コンプレックスや他者への羨望などに収斂しがちです。
必要なことは上記の問いを真摯に掘り下げることであり、特に個人の問題に矮小化せず、社会全体として捉える視野が必要です。
「影」を「光」に変えるのは客観的な知識であり、また、より広い視野から問題を捉えようとする強い意志です。
すぐには難しいかもしれませんが、頭の隅において中学以後の生活を送ってもらえればと思います。
ひょっとすると、合格するよりも大きな糧を得ることができるかもしれません。
(この項、終わり)