ソメイヨシノ | 結婚相談所で成婚率№1 顧客満足度№1受賞 3万人以上の実績、30.40代の方の為の結婚相談所インフィニ佐竹悦子

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こんにちは、青山結婚予備校インフィニスクールの佐竹悦子です。



桜、随分咲き始めましたね。

毎年のことなのですけれどやっぱりきれい。本当にきれい。

きょうみたいにお天気がいい日は特に、空恐ろしいくらいの美しさ。

「今年もまたありがとう」って木に挨拶したくなるほどです。



先日「茗荷谷の猫」という木内昇さんの短編連作集を読みました。

最初のお話が、江戸時代末期、武士の身分を捨てて好きな植木職人になり、現在「ソメイヨシノ」と呼ばれている桜を生み出した男の話でした。

作家の創作か、ある程度史実に基づいているのかわかりませんがもし本当なら私たち日本人はみんな、彼に感謝しなければいけないところです。

しかも、この花を生み出したことで名を残したわけでもなく、財をなしたりもせず、ただ広く普及することだけに力を注いだというのですから。

日本中をこの美しい花で一杯にしたいというのが主人公の願いだったというのです。



この連作集の独特なところは「連作」とは言っても短編ごとに登場人物が違うこと。

時代も少しずつ進んで行きます。

最後のお話は第二次大戦後になっています。

最初からみると100年くらいたっていることになりますね。

では何故「連作」かというと、ところどころで前の短編とかかわりが出てくるのです。

例えば、何番目かの短編に出てきた女性画家の住んでいた下町の家に、何作かあとの変わり者の主人公が移り住んだり、この女性画家の夫が妻に隠していた本当の姿が全く別のお話として語られたりします。

このソメイヨシノの植木職人も、最終話で自宅の焼け跡を掘っていた主人公が「ソメイヨシノ発祥の地」という書付をツボの中から見つけることでかかわってきます。

一つ一つの作品は特にどうということもないのですが、全編読み終わるとなんだか不思議な感動がある。

私たちの日常は必ずどこかにつながっているのだというような、しみじみした幸福感が立ちのぼってきます。

桜の時期に読むのにお薦めの小説です。