水鏡綺譚
- 近藤 ようこ
- 水鏡綺譚
「水鏡綺譚」
近藤ようこ・著
青林工芸舎・出版
『ワタルと鏡子の不思議な旅』
本書については、新聞の書評の漫画コーナーで知りました。
ネットで知らべたのですが古典の「水鏡」とは
鎌倉時代の初期に成立したと言われるもので、
修験者が出てきたり、不思議な話を扱っていたり、
このマンガと関連性はかなり高いです。
このマンガは、狼に育てられたワタルという青年と
盗賊にかどかわされた、女の子、鏡子("かがみこ"と、読みます)
が、経験する不思議な旅です。
日本の中世が持つ、自然や不思議なことが、
その内包する世界の豊かさとともに、美しい筆致で描かれています。
日本の中世的土俗ファンタジーとしては、
「犬夜叉」と比較されそうですが、
根本的なものが決定的に違いますね、、。
(連載媒体の違いとかみもふたもない、言い方はしたくないですが、
作家さんの資質ですね)
ワタルと鏡子は、いつもお腹減っているんですよね、、。
連載が中断していたものに、
加筆され完結して一冊になったのですが、
ワタルと鏡子の旅が終わらない方が、良かった気もしますが
著者が一番好きな作品というぐらいで、きちっと形にして
終わらせたかったのかもしれませんね、、。