7人の人妻に恋をして…⑮…祈祷師・浄蔵貴所


この小説の舞台の画像①…清行山 三善院 浄蔵寺の正門(建立は三善朝臣、初代住職が浄蔵貴所) ②…門前のお地蔵さん ③…三善(みよし)朝(あ)臣(そん)清(きよ)行(ゆき)の…十一面観世音菩薩 御詠歌(いつきても 心よくなる みよし寺 諸病平癒 たのまぬはなし)…この三善朝臣の八男が浄蔵貴所となる。


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7人の人妻に恋をして…⑮…祈祷師・浄蔵貴所


 祈祷師、浄蔵貴所といえぱ一条戻り橋で父親の葬儀の棺桶から祈祷で父親を一時的に蘇生させたことで有名です。それから1000年の今も葬儀の列や霊柩車は死者が蘇るということでこの橋を渡らないという。また、八坂の塔が台風で傾いたが、これも祈祷で元に戻してそれから1000年も建ったままです。

 しかし、それは浄蔵貴所が天皇に祈祷が認められ有名になったころの話で若いころは比叡山で修行をしたのち吉祥院村の寺で住職兼祈祷師として吉祥院村、鳥羽村、西七条村の悩める女性を祈祷して生計をたてていた。女性の悩みといえば今も当時も同じで不妊、夫の浮気や暴力、それに若い女性の恋の悩みだった。それプラス貴所は背が高くてイケメンだったからその噂は都中に知れわたっていた。その寺は「浄土宗西山禅林寺派清行山三善院浄蔵寺」という長い名前の寺だが今もあります。

 当時、貴所は879年生まれの二十歳、貴所の祈祷を受けたい女性を手際よく祈祷していたが、その悩みが不妊で若い人妻で貴所の好みになると貴所はご本尊の前で護摩木を燃やして念入りに祈祷したものだが、その不妊の女性のほぼ100%がその後妊娠していた。さらに生まれた子供の姓名判断、名付け親としても信頼されていた。

 しかし、貴所が有名になれば有名になるほど他の祈祷師、陰陽師、占い師などからも「妬み」「嫉妬」で悪い噂を流されていた。それは、貴所が若い人妻を自ら種付けをしているというものだが、それは間違いで加持祈祷といっても本堂はオープにして老若男女が一緒に拝んでいる。そして、その若い人妻の親や夫も参加しているから貴所は指1本も触れてはいない。

 貴所が好みとする女性だが、それは血色もよくふくよかな顔のことになる。これは健康であるから妊娠は容易いという確立になる。そして貴所は祈祷の後に一言二言問診をしている、
「月のものはいつありましたか?」
「はい、たしか~9月の月初めぐらいから…」
「そうですか~それなら13日から17日の間に最低でも3日ほど愛し合ってください」
「はい~3回もですか~」
「3回でも5回でも旦那に協力を願って…なんなら上に乗って無理矢理にでも…」
「あっ、はい、そうします」

 これは今でいう妊娠の危険日でその反対を教えているだけだったが、こういう科学的な要素を勉強しているのが俗に言う「よく当たる」祈祷師なのです。しかし、たまにはこの問診の中で若妻から悩みを聞くこともある。その人妻は室町の呉服問屋の律子というが、
「先生に教わった通り旦那さまと3日3晩愛し合いましたが、子供は授かりません。旦那さまがいうには都で一番の祈祷師に加持祈祷されてできないのは私が悪いと離縁されそうなんです」
「そうですか~それなら私が祈祷をしても無駄になります」
「そんな~先生~なんとかお願いします」

 貴所はこの人妻の律子に一目惚れをしていた。
そして次にも合えるようにと夫からの愛の日を一週間ほど加減して祈祷していたのです。貴所は、
「律子さん、それなら私ではなく直接、仏様に祈祷させますが、それは他言無用でもし他言されると閻魔様からきついお叱りがあるが、それでもいいか?」
「はい、先生、貴所さま~」
「おぃおぃ、私は仏さまでない?」
「あっ、はい、わかっています…貴所さま~仏さま~」

 こうして律子は見事に2回目の祈祷で呉服問屋の後継ぎの男の子を授かったのです。
それがまた噂になり貴所の祈祷より、仏様の祈祷がいいと若い人妻が寺を訪れて大繁盛したというお話でした。


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あとがき…この浄蔵貴所が気になってもう何年も調べていたが、な、なんと貴所が祈祷師としてデビューした寺が私の家から徒歩3分にあったのです。この寺の墓の横を毎日のように通っていたが…お墓は金閣寺にあります。JR西大路駅から歩いて10分…吉祥院小学校から南に2筋船戸湯のエントツから西へ2筋角(三善寺・みよしてら)


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