会って相談したいことがある——ドラマの撮影の合間に彼女からのメールを見て、俺は二つ返事で今夜マンションに来るよう返信した。
ほどなく、お食事作って待ってますね、と返ってきたメールに自然と口角が上がる。

彼女と会う予定は、いつもこんな風に突然決まる。
仕事柄スケジュールが直前で変更になったり時間が延びたりすることが多く、前もった約束が中々出来ないからだ。

だから不意の約束に高揚して、身体は少しでも早く終わらせようと自ずとエンジンをかける。
そんな俺に横にいる社さんだけが気付いて呆れた声を出した。

「キョーコちゃんが家にでも来るのか?」

「はい」

「そんなあからさまにテンション上げて…恋人になれば一緒に住んで毎日会うことも出来るんだぞ?なのに!」

一向に先輩後輩の枠から出る気のない俺達に、社さんは歯痒くて仕方ないらしい。

「社さん、本人達が現状に満足しているのだからいいんですよ」

話を強引に打ち切って、撮影ペースを速めるべく監督の許へ向かった。





「すみません敦賀さん、急に」

「全く構わないよ。で、どうしたの?」

「あ、えっと…。今は…、お食事の後でもいいですか?」

「それはいいけど…」

彼女から合わせられた唇に応え、いつものように泣きそうな顔をしてキッチンへ向かう彼女を見送って、俺は着替えるために寝室へ向かった。

彼女の相談は間違いなく仕事絡みだと思っていたが、そんな食事の最中では話せないほど込み入った話なのか。

それともプライベートなことなのか。

だが、彼女が俺に畏まって相談しそうなプライベートな話題がまったく思いつかない。

いつになく彼女の相談が何か気になり、食事中も気がそぞろで彼女の料理をあまり味わえなかった。





後片付けが終わり一段落した頃——
話を切り出してきたのは彼女からだった。

俺はリビングのソファに腰かけテレビでもつけようかとリモコンを掴んだ時だった。

「敦賀さん…っ、あの、え…と」

「どうしたの?落ち着いて」

顔を赤らめ口ごもる彼女の背中をぽんぽんと叩き、何か飲み物でも入れてあげた方がいいかと再び立ち上がる。
けれど彼女は俺のシャツの裾を掴み引き止めてきて、そしてまた「えっと…え、っと」と何度も言い淀む。
仕方なしに俺はそれを黙って見ていた。

しばらくして彼女は何かを覚悟するかのようにぎゅっと眼を瞑り…数分後見開くと同時に一気に捲し立てた。

「敦賀さん!お持ちのえっ、AVを貸して頂きたいのですが!」

「・・・・・・・」




・・・・・・・・・・・は?





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今日のライブが楽しみすぎて眠れないので書き殴り( ̄ε ̄)←いい歳して…

結論言っときますと、
第3回恋人にさせよう作戦。

…失敗。

なのに、勿論お決まりの展開に進みます(笑)あれぇ~?


それにしても。
ダメーバの新アプリのせいで記事を書こうにも落ちまくるはそもそもアクセス出来ないわ…
見るのも一部しか表示されないわ…
アップデートする度にひどくなる一方ですが、今回は特にヒドイ( *`ω´)
iPhone版でコレなら先にリリースしたAndroid版はどうなのさっ