息子のぐずり観察

闇は、夜明け前が一番深くなる。

ろうそくの灯は消える直前にひときわ明るく輝く。

そして、赤ちゃんは寝る直前に究極のぐずりを迎える。

これが自然の摂理なのかと、毎晩思い知る。

眠くて気持ちが安定しないのか、抱き上げても治まらないぐずり。

「これは、眠いんだな？」と奥さんも勝手知ったる様子で

慈悲深く「眠ればいいのに」とささやく。

どこのご家庭も同じようなものだろうと思う。

さて、

昨日はウチの泣き止ませスタメンの一員

”奇跡の6割打者！屈強なクールガイ•メリー”の紹介をしました。

しかし！メリーさん、実はウチの四番打者ではないんです。

ご紹介します！なんと打率9割を誇る、我が家のファンタジスタ、

「ふかふかかふかのうた」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　ドンドンドンパフパフ♪(古い)

…なんだ、あれね。と、めざとい方は思われるかもしれませんが、ウチの不動の四番打者なんです。

この事実は、ねじ曲げようが無い…。

この動画、再生数が300万回以上。実に96.2％の子供が泣き止んだという、話題になったおかしのCM動画。

「6か月の娘が動画を流した途端に泣き止んで釘付け！」

「1才1か月の子、機嫌のいい時にも見せたらスマホ奪われて喜んで見ていた」

「うちの9か月の息子には効果てきめん！100％の効き目があります」

などなど、コメント欄は絶賛の嵐。

雑誌の広告にある「幸運の石」体験談レベルの感想がずらり。

僕自身はというと、”流行なんて斜に構えてみるくらいが丁度いい”なんて言っちゃう社会孤立型なので、「またまたぁ」とあまり信用していなかった。

がしかし、何がそうさせるのか、動画を流すと息子：鯛くんの様子がおかしい！

まさかの「動画を流した途端に泣き止んで釘付け！」

”結局ウチは例外でした”というハズレ感の強い結末が多い中、まさかうちの子が！

もう、動画に釘付けな子供に、親は釘付け。

どの場面で、どう反応するのか、つぶさにチェックしてみた。

「この場面は比較的どうでも良さそう」

「ここの色使いが赤ちゃん好みなのか？」などなど

研究した成果は奥さんに発表。「あ～…そ～ね～。」という評価をいただきました。

今まで、奇麗な森の画像や、涼しげな海辺の画像、

はたまた”子供に聴かせたい音楽（自分セレクト）”にはさほど興味を示してこなかった息子。

それなのに、この「ふかふかかふかのうた」だけは違うのだよ！と言わんばかりの食いつきに、嫉妬！↓↓↓

　　ロッテのロゴさえ興味が無いらしい

動画への食いつきの反面、それ以外に全く興味が無い。
明らかに、ふかふかかふかだけが好きという素振りの息子。
不思議と、ロッテのロゴ画面には目もくれない…。
ここまでくると、本当にびっくり。
…オカルト的な噂じゃなかった。

さすが日本音響研究所 音響博士 鈴木松美先生が監修し、
「赤ちゃんが好きな音や要素を詰め込んだ」というだけのことはある。科学ってすごい。

効果が絶大なので奥さんも外でぐずった時にジャジャーンとスマホで試してみたらしい。

ところが、そこでは息子には効力がなかったようで、

息子は「スマホ奪われて喜んで見ていた」というレビューには該当していない模様。
四番打者も空振りするんだなと実感したエピソードでした。

しかし、
そこまで「ふかふかかふかのうた」にお世話になっているものの、肝心のお菓子はどんなものなのか、僕たち夫婦はまったく知らない。
「見た事ある？」と奥さん。
「お菓子は、正直そんなに話題になっていないような気がする…。」
まだ見ぬ未知のお菓子を巡って飛び交う憶測。

「フカフカが売りのスナック系のお菓子何じゃない？」

「いや、目が茶色の”C”の形だからチョコ系のフカフカしたクッキーとか。」

奥さんと二人で、画像から受け取れる情報を元にプロファイリングし、お菓子像を見いだした結果。
”ふかふか系のスナックまたはクッキー。チョコが関係する可能性もあり”となった。
完璧だ。あの田宮さんでも同じようなお菓子像にたどり着くだろう。

翌日。

「ふかふかかふか、どうも ソフトキャンディー らしいよ」と言う奥さんを、思わず二度見した。
旦那：「え、ええ！？ソフトキャンディー？？？」

奥さん：「しかもチョコは関係ないみたいよ」

旦那：「だったらなんで目が茶色の"C"なの？！」

と、やり場の無い疑問をぶつけてしまう大人げのない旦那。

「cafca(商品名)の"Ｃ"なんじゃないかな」と納得のいくフォローを奥さんにもらい、ぐうの音も出ない。

まあ、そんなことはおかまいなしで、
今日も、動画に釘付けの息子：鯛くんです。
泣き止んでくれるのだから、ソフトキャンディーだろうが何だろうが、とにかくありがたい。
ただ、終わるとぐずりに復帰するので…その場しのぎにすぎないのが、難点ではありますが。

ちなみに今日は節分だったので、夫婦揃って息子：鯛くん(偶然、南南東にいた)を向いて恵方巻きを食べた。

無言でもぐもぐ太巻きを食べる親に向かって、何やら笑顔の息子：鯛くん。

　　　　　MUGO•ん…面白い。

確かに、息子にとっては”初めての珍百景”だったに違いないと思う。
十数年前、恵方巻きを知って、大人でも「ナニコレ」と思ったくらいだし。

息子よ、笑いどころは間違っていないぞ！

しめさば
 

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