83)ポジティブ・スパイラル――回りながら拡大していく良循環 | ぐーんと収益の上がる仕事術を学ぼう! 荒巻基文の生き生き仕事人

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経営コンサルタント・荒巻基文の著作や各種研修を参考にしながら、収益を上げて、生き生きと働ける「仕事術」について学んでいきます。

前回まで、組織に求められる「プロアクティブ・コミュニケーション」のポイントをご紹介してきました。
本日は、プロアクティブな考え方が生み出す「ポジティブ・スパイラル」を学びたいと思います。


■ポジティブ・スパイラルとは

プロアクティブな考え方をしていると、物事が非常に前向きにスムーズに進んでいきます。

物事が順調に進んでいる状態を分析すると、大きく4つの要素が順につながって回っていることに気がつきます。
この4つの要素が回って、しかも順に大きくなっていく状態のことを「ポジティブ・スパイラル」といいます。

ポジティブ・スパイラルの図

■ポジティブ・スパイラルの4つの要素

1)やる気

とにかく、やる気がある状態です。興味があったり、意義を感じていたり、使命感があったりするとき、やる気が喚起されます。やろうと思えば頑張るので、やれるようになっていくものです。
そこで、2つ目の要素「スキル・アップ」へとつながっていきます。

2)スキル・アップ

やれる状態といっていいでしょう。たとえやる気がそれほどでなくても、練習を重ね、徐々にうまくやれるようになってくると、もっとやってみようかと思うようになるものです。
やれるようになることが、次の「自信」につながるのです。

3)自信

自分の力を信じ、やれるところまでできたことを誉めてあげようとする気持ちです。
ダメだダメだと思っていては、もっと頑張ろうとは思わないけれど、「私って、結構やるもんじゃない」などと感じると嬉しくて、やっていることが「楽しく」なってきます。

4)楽しみ

自信から楽しさが生まれることが通常の流れではありますが、とにかく楽しくしようと、作業の環境を整えたり、音楽を聞く、絵を飾る、お茶を飲む、好きな人と一緒にやる、などの工夫で、やる気を喚起することもできます。

やる気さえ高まれば、また頑張ってスキル・アップを目指すし、技術が上がれば自身がつく。自信がついて誉められたりすると楽しい。
――という具合に、ポジティブ・スパイラルは回りながら拡大していくのです。

この良循環を知っていれば、4つのうちどこかの要素を刺激してやれば、プロアクティブに物事に当たれることが分かるでしょう。

次回は、もし物事がポジティブ・スパイラルに乗らないで、悪循環に陥った場合、そこから抜け出すにはどうしたらよいか、ということから考えてみましょう。
(荒巻基文)