春の陽気に包まれた
3月3日土曜日、


仙台市の東北福祉大学で開催された

「いのちを守る森の防潮堤プロジェクト推進シンポジウム」

に参加してきました。



大学の教室には、

東北地方だけではなく、全国からなんと、

約1000名が参加!!! 


「森の防潮堤」に対する関心の強さが、

感じられますね。

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まずは、1分間の黙祷から、
シンポジウムは開始されました。

メインスピーカーは、
日本を代表する植物生態学者で
植樹の神様とも言われている、
宮脇昭先生。

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東日本大震災の直後から、
先生が盛んに提言されている
「森の防潮堤」作りは、
被災地の瓦礫を使う、と言う特徴があります。

土に瓦礫を混ぜることで、
森の生育が早くなり、瓦礫も処理できる、
と言う、一石二鳥、いえいえ三鳥の計画なのですが、
瓦礫処理の法律の壁に阻まれています。

何度働きかけても、
動きの悪い国の対応。

そのような現状も踏まえての先生のお話しは、
いつもにも増して鋭く、
熱意のこもったものでした。

そして、引き続き、
宮脇昭先生の後輩にあたる
ドイツ、ハノーバー大学の
リチャード・ポット先生の講演がありました。

photo:04

ポット先生は、
宮脇先生の提言を裏付けるべく、
瓦礫を使った森つくりが、
ヨーロッパの歴史において、
人のいのちと生活を守ってきた状況を、
図と写真を交えて、
分かり易く説明されました。

通訳は宮脇先生。

ここでは、その一部をご紹介します。

photo:01

上の写真は、ドイツの都市部の森。
この低い山には、
第二次世界大戦で焦土と化した際に出た
多くの瓦礫が埋まっています。

photo:02

北海沿岸部は、
海抜が低い土地が多く、
たびたび嵐や洪水に見舞われていました。

photo:01

photo:04

上の図と写真は、沿岸部に砂や土を盛り、
「森の防潮堤」を築いている地域です。


photo:01

上は、
第二次世界大戦で、やはり焦土と化した
ベルリン市内の写真です。


photo:02

現在、ベルリンにあるTeufelsbergは、
そのときに出た瓦礫を集めて作られた
人工の山です。

ドイツには、このような瓦礫の山がいくつかあり、
その15%はベルリンに集中していると言います。

講演の最中、
宮脇先生は、ポット先生のお話しを受けて、
次のように、何度か言われました。

「ドイツでは、分解可能な木質のものは、
焼くことを禁じられていて、
そのままの形で土に還元する。
しかし、日本は反対。
土に埋めることを禁じ、燃やせと言う。。
みなさん、これ!どう思いますか??」 と。

熱のこもった宮脇先生とポット先生の講演の後は、
被災地の市長、町長と、支援企業からの報告でした。

浦安市長、松崎秀樹氏

岩沼市長、井口経明氏
大槌町長、碇川 豊氏

南相馬市長、桜井勝延氏、

は、実際に「森の防潮堤」作りを試験的に実行したり、
または計画しています。


そして、支援する企業の中からは、

トヨタ自動車、

横浜ゴム、

三菱商事

からの報告がありました。


photo:04

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この一年、被災地の長たちは、

大変に厳しい現実の中にあっても、


「復興すれば、なんでも良い」

と言うのではなく、

「人類の未来を見据えた復興計画」

を真摯に考えられておられたのです。


大変に素晴らしい、彼らの英知を感じました。


例えば、

現在計画されている堤防の高さは、

コンクリート製の14,5M。

それは、ビルにすると、5階建強の高さです。


5階建強のコンクリートの壁が

海岸に立ちはだかるわけです。


極端に言えば、

この国の北の太平洋沿岸300キロが、

・コンクリートの壁で囲まれるか?

それとも、

・緑のオアシスになるか?

どっちがいい??

と言うことです。


また、瓦礫はゴミではありません。


瓦礫の本来の姿は、

震災が起きたその時まで、

人々の生活の営みの中で生きていたものです。


まだ、なお行方不明者が数千人もおられる中、

それまでの生活を瓦礫にせず、

鎮魂の森の土台にして、

この悲劇のメモリアルパーク、

未来への警告として、

生かすことができるのです。


繰り返しますが、

「復興すれば、何でもよい」

ではなくて、

「人類の未来を見据えた復興計画」を

国民全体で真摯に考える時だと思います。


また、それをサポートする

日本の企業は、

やっぱり一流ですね。


トヨタ自動車、

横浜ゴム、

三菱商事、

お話しを聞いていて、

なんだか勇気が出てくる・・・・

と言う場面もありました。



もうすぐ、震災から一年が経とうとしています。


しかし依然として、

時が止まったままの被災地もあります。


少し前の資料ですが、
瓦礫の総量は、
2490万トン。
年間の日本中の焼却廃棄物総量の半分だと言われます。

その上、

処理にかかる費用は、
6,800億円とも!!

全部、税金ですね。
。。

「森の防潮堤」に、

瓦礫のすべてを使えませんが、
そのうちの一部であっても、
少しでも、処理につながるし、
森の生育も早くなるので、どちらも助かります。


またシンポジウム最後には、

東北の名刹、輪王寺住職 日置道隆氏より

心に響くお話しがありました。

photo:02

それは・・・、

現代文明を見直すきっかけとなった

このたびの大震災。


その復興計画は、自然との共生、

生命が循環するものを取り入れようでは

ありませんか?と言う提案です。


それには、

「緑の防潮堤」作りが、

大変有効な復興計画です・・・と

締めくくられました。


長年、森つくりに力を尽くされている

日置住職のお話しは、

とても説得力があります。


たしかに、人工的なコンクリートの堤防は、

作った瞬間から古くなって行きます。


そして、100年も経てば、老朽化が心配され、

作りかえる必要があるでしょう。


1000年に一度の大津波なら、

その間に、この人工物は、

何度も作り替えることになります。


それに比べて、

その土地本来の森の防潮堤は、

生命が循環しています。


日置氏の言葉を借りると、

「いのちが回っている」のです。


宮脇昭先生曰く、

「自然の管理に任せていれば、

次の氷河期が来ると予想されている

9000年先まで大丈夫な森なのです。」


これはすなわち、

私たちの子孫も助かる!!と言う訳です。


このたびの大震災から

日本はどのような復興を遂げるのだろうか?


世界が注目する中、

300キロの森の防潮堤は、

自然環境を重視した、

日本が誇る「森の長城」となるでしょう。


ある意味、

復興の柱になるかもしれません。


どうかご賛同くださるみなさまは、

声を大にして、サポートをお願いします。


このブログでは、何度も

「森の防潮堤」について取り上げていますが、

もし過去の記事にご興味ある方は、

昨年の4月初旬に宮城県へ行った時の

ブログ

http://ameblo.jp/ikeda-akiko/day-20110411.html


そして、

宮脇昭先生が提言する

「森の防潮堤」の必要性を示す動画 をご覧くださいませ。

http://www.youtube.com/watch?v=1VQyN-cMrvE&feature=youtu.be


それでは、みなさま、

長々と報告ブログをご覧いただき、

ありがとうございました。


(そうそう、横浜・山下公園の下にも、

関東大震災の時の瓦礫が埋まっているそうですよ。)


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