解毒能力と血糖値に見る「固体差」について | 医科歯科連携診療普及協会のブログ

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先日「小峰塾一周年記念講演」
に行ってまいりました。

特別講演として本協会会長の
宮澤先生からコロラド出張の報告がありました。





コロラドに拠点を置く
ハル・ハギンス口腔外科博士の主張は、
「There is hope」(難病でも治る)
というものです。


米国では、高銅型アマルガム充填が増えた
1976年以降、ALS(筋萎縮性側作硬化症)や
白血病、MS(多発性硬化症)といった
難病が急増したデータがあるそうです。

例えばMSは
70~75年では10万人中4.2人だったのが
76年以降10万人中58人に増えています。


その他、
奇形、アルツハイマー病、パーキンソン病、
ループス、乳がん、関節リウマチ、糖尿病、
橋本病、前立腺の問題、発作性疾患などです。

これらのような原因不明と言われる難病でも、
以下のような指針の元
適切に治療すれば治ると主張されています。


1.まず害を与えないこと

2.重金属、感染の暴露度を把握する

3.適切な解毒、感染対策治療

4.患者の解毒体質を見極める

というものです。


詳細は後日発売されると思いますが、
DVDを是非ご覧いただければと思います。


ここでは、中でも最新の情報ということで
注目したのが、
4.患者の解毒体質を見極める
の項目です。

これは、キレーションですんなり大量に
有害ミネラルが排泄される人と、
アマルガムが多数歯に詰められていた人でも、
なかなかキレーションで排泄されない人がいますが、
これは両者で解毒能力が異なるためです。

アポリポ蛋白Eのアイソフォームの違い(DNA)
を調べることによって
解毒できる体質かどうかを見極めることが
できるんだそうです。


アポリポ蛋白Eについて
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脂質は水に不溶性であるため
血中では蛋白と結合してリポ蛋白として
運搬されている。

この蛋白部分をアポリポ蛋白といい、
アポリポ蛋白Eはその一種。

アポリポ蛋白Eは主として肝細胞で産生され、
全身の他の臓器へのコレステロールや
脂肪酸の運搬に関与している。

細胞外の脂質を細胞内へ運び込む際の
リガンドとして機能している。

その一方で、アポリポ蛋白Eは細胞からコレステロールや
リン脂質などを引き抜く作用を有する。

従って、これら双方の機能から、
アポリポ蛋白Eは脂質代謝を制御している
考えられている。

アポリポ蛋白E遺伝子には、E2、E3、E4という、
3つの対立遺伝子があり、
アポE4はアルツハイマー病を引き起こす
要因を持っている
と言われている。

以下URLの内容を要約
http://www.med.osaka-cu.ac.jp/Neurosci/ApoE.htm
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ハギンスの最新のキレーション治療は、
暴露量を調べ、排泄能力を見る検査なんだそうです。



また、講演では主宰の小峰一雄先生
(歯学博士)からも報告があり、
血管年齢と虫歯の本数には
明らかな相関関係があることが
研究の結果わかったそうです。

虫歯が多い人は血管年齢が老化している
ということです。

その血管の老化の原因となるのが、
糖質、AGEs、グルコーススパイク(血糖上昇)
で、「砂糖」の摂取を上げていました。

砂糖の摂取が元凶という主張は、
先日記事にしました長尾周格歯学博士
の主張と共通しますね。


ただ、砂糖をいくら摂っても血糖値の上昇が
緩やかな人がいるということを仰っていて、
宮澤先生の「解毒能力の個人差」もそうですが、
血糖値についても個人差があるものなのだな
ということを思いました。

固体差を把握することは、
的を得た治療をするためには重要なポイントです。


倫理の問題、DNAがすべてではない、
など問題はもちろんありそうですが、
今後はDNA検査が主流になっていくでしょう。





医科歯科連携診療普及協会
事務局 岸正浩