家康御殿が見つかる ~遺蹟発掘現場見学~ | ひーくんの気ままな散歩道

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気まぐれ散歩の記録です。
街で見かけた「気になる事」や「ニャンコの姿」に「美味しかった食事の感想」など、写真を織り交ぜて紹介したいと思います。
*その他「雑炊」のように「あれこれ」記事を掲載しています。


5月15日に東京府中市の「JR府中本町駅前」で行われた、「武蔵国府関連遺跡発掘現場」の一般説明会に出かけてみました。


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この場所は元製粉工場の跡地でしたが、開発のためか2008年から発掘作業が行われていて、今回徳川家康が鷹狩りなどに使った、「府中御殿」の跡とみられる遺構が見つかったことで注目され、一日限りで特別一般公開が行われたのです。


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*画面奥の左から右へ塀の跡


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*上記の続きで、左から右へ塀が続きます。


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記録では家康が1590年に建築して、家康・秀忠・家光の将軍3代がタカ狩りの際に使ったり、豊臣家康を招いたりした後、1645年に火災で焼失したとされています。


ただ屋敷が存在していた記録が在るものの、今まで具体的な所在地が判明していなかったのですが、出土した濠や柵の跡から、江戸時代に大きな屋敷があった事は間違いなく、しかも同時代の井戸跡から火災後の瓦礫が変化した赤い土が見つかっており、それが火災の記録とも一致している事から、今回家康御殿と断定されたようです。


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*手前の穴が塀の柱跡


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*手前の穴が塀の柱跡(基礎の石が有ります)


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*丸い石組の中の赤い土が、火災に遭った土壁残土

高台にあるこの敷地からは富士山も良く見えて、がけ下には多摩川の流れも見える眺望の良い場所ですから、屋敷を造るのには最適な場所だったはずですし、簡易的な城の役割が有ったのかも知れません。

*今は府中本町の駅舎が有って、今はここから富士山が見えませんが、府中本町の改札内からは正面に富士山が良く見える場所もあります。


ただ屋敷本体部分は未発掘で、塀の場所から推定された屋敷が在ると思われる処は、現在土が高く積まれていて、そこはこれから発掘される予定との事でしたから、その発掘結果が楽しみです。



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*鉄釘


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*平安時代の土器


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*古代の土器


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*石の卒塔婆(文字部分は金の象嵌)


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*古墳時代の装飾品で、柔らかい石を加工しています。


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*鉄器


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*古代の素焼き


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*古代の素焼き


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*僅かに金が残っています。