新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターのトキ9羽が死んだ事故で環境省は11日、トキを収容していた順化ケージの金網に62カ所のすき間が見つかったと発表した。縦9センチ、横12センチのL字形のすき間もあり、トキを襲ったイタチ科の小動物テンがこの場所から侵入可能か、専門家の意見を聞いて調べを進める。

 順化ケージは今秋の3回目の放鳥に向けた訓練のためトキを入れていた施設で、外敵の侵入を防ぐため、金網は2.5センチ四方(天井は4センチ四方)で作られている。同日、ケージの南側部分を調べた結果、L字形のすき間は壁面の鉄板と金網の継ぎ目部分にあり、故意に開けた形跡はなかった。テンの毛など、侵入経路と断定できるような証拠は得られていないという。

 同省佐渡自然保護官事務所の笹渕紘平保護官は「すき間は鉄骨の継ぎ目に幅を持たせた部分などにあり、劣化してできたものではない」と話した。

 また、同省はケージ内にテンがまだいる可能性があるとして、6カ所に捕獲用のわなを仕掛けた。

 一方、小沢鋭仁環境相は同日の閣議後会見で「できるだけ近日中に(現地に)入りたい」と述べ、自ら現地確認に臨む考えを示した。

 小沢環境相は「(責任を)痛感している。侵入経路を把握しないと対策は取れないので今、調べている。放鳥計画は大変厳しい状況。雌のトキが多くやられており、打撃は大きい。夜間の監視体制を含め検討が必要だ」と話した。【畠山哲郎、足立旬子】

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