「ヒックとドラゴン」感想【ネタバレほぼなし】 | カキオキ

「ヒックとドラゴン」感想【ネタバレほぼなし】

ヒックとドラゴン感想。
現在の所、今年観た映像作品の中ではNO.1です。

物語の最後に主人公が迎えるある過酷な状況が、最後のワンピースになり、
完全に釣り合っているモビールのようなすばらしい作品になった。
致し方ないとは言え、殺生を行った事に対する報い、そして救いとして、あの状況に至るシナリオは素晴らしい。
それは悲しくもあるのだけれど、自分の最愛の相棒と同じ状況であったり、父、仲間、父の友人、バイキングの仲間、種族を超えた仲間達との絆になったと思う。
それは本当に輝かしく未来を夢見れる「嬉しい光景」だと感じた。

ヒック役の田谷隼さんについては今まで全く存知あげなかったが、最初はへったくそだなと思いつつも、
話が進むにつれ、ういういしさやみずみずしさがヒックと実にシンクロした。
「ああ、この人で正解」と思った。
新鮮かつ、良い意味で微妙に下手な感じと、そのものずばり声質自体が古谷徹さんに少し似ていると思った。

以下、長い蛇足。

登場人部の原作での名前は「ヒック」は「Hiccup(しゃっくり)」、「トゥース」は「Toothless(歯無し)」との事。
なるほど、これは意味的にはしっくりくる命名だし、和訳では特にtゥースの方は一見意味が間逆になってしまっている。
ただ、これを改名してしまった事で、意味が合わなくなった事に批判があるようだが、そんな意見は僕に言わせればボンクラの極みである。
主人公がしゃっくり持ちだと言う描写は僕にはあまり記憶に無いし、合ったとしても記憶に無いくらいだから、精々どうでも良いウェイトなのだろう。
歯が無いモードをして「トゥースレス」と命名したのは判るが、実際シャッキリ自分の意思で歯を出せるのだから間逆の意味の「トゥース」でも全然問題ないわけである。

何よりも「ヒッカップとトゥースレス」
そんなへぼな邦題にしたら誰も子供たちは観てくれないよ。
僕もやだよ。
どうでもいい薀蓄を維持するために、日本語の語感をないがしろにする必要は無い。

「ヒックとドラゴン」
邦題として、完全な正解がそこにある。