どうなってんのう(天皇)?2・・・天皇陛下退院と東大の行方 | 医学ニュースの深層

どうなってんのう(天皇)?2・・・天皇陛下退院と東大の行方

 心臓の冠動脈バイパス手術を受けた天皇陛下が4日午後、入院から17日目に退院した。


(中略)
 ただ、胸に血液成分の血漿(けっしょう)がたまる「胸水貯留」や食欲不振があり、ご飯などの主食をあまり食べることができなかった。陛下自身、食欲のなさを心配していたという。
 皇后さまはほぼ1日おきに泊まりがけで付き添い、多くの人が記帳に訪れていることを伝えたり、世界的に再ヒットしている由紀さおりさんの「夜明けのスキャット」を流すなど、心が和むよう工夫していたという。


 この日も皇后さまは午前中から訪れており、退院が決まり天皇陛下と共に午後2時半過ぎに玄関ホールへ。陛下はスーツ姿で花束を持ち、集まった人たちに笑顔で何度も手を振って応えた。

 玄関では執刀医の天野篤・順天堂大教授、小野稔・東大教授らが見送り、天野氏は記者団に「一日も早く陛下が日常を取り戻されて安堵(あんど)される日が来ることを待ち望んでいる。それまでは集中力を欠くことなく、医師団が協力して経過を見守らせていただきたい」と話した。

 78歳の陛下は、3本の冠動脈のうち2本に狭窄(きょうさく)がある狭心症と診断され、2月17日に入院、18日に別の血管を使って迂回(うかい)路を作る手術を受けた。

 4日夜、お住まいの皇居・御所では、秋篠宮ご夫妻と長男悠仁さま(5)、陛下の長女・黒田清子さん(42)らが出迎え、退院を祝ったという。 毎日新聞 2012年3月4日 21時26分



コメント:


 これまでの主な「病歴」は下記のとおり。


天皇陛下の前立腺癌は2002年に前立腺全摘 。

2004年にPSAが再燃し(再発)、以後、内分泌療法リュープリンを受ける。(もう8年ほど受けていることになる。)

2008年に、内分泌療法の合併症である骨粗しょう症併発。・・・ちなみに、骨粗しょう症をコショウ・ショウショウ(胡椒少々)と言うと「カマないで言える」よ・・・某女子アナさん。


昨年暮れには、マイコプラズマ肺炎罹患、気管支炎併発など体力低下が著しい。
見ればわかるように、顔がムーンフェースのようになられ、 リュープリン不応、ステロイド使用されているのでは?と疑わせるご様子。この状況で「心臓バイパス術(CABG)」の侵襲か・・・。


 今回は「胸骨」を切るOpeをしておられ、普通の人でも骨がくっつくのに3ヶ月くらいはかかるが、陛下の場合、骨粗しょう症なので、余計にかかるだろう。ましてや無理させて、公務をこなされたら、ポキッと折れた「骨が」、胸に・・・。


 この「予測可能なリスク」を未然に回避しようと思えば、今回、順天堂大学の「神の手」天野先生の術式よりは、天野先生以上の「神の手」である金沢大学の渡辺先生の「アウェイク・オペ」がベストだと私は思っていたし、実際、金沢大学の渡辺先生は執刀医候補3人のうちの1人だった。

 ただし「アウェイク・オペ」は「自由診療」(保険が効かない)のいわゆる「高度先進医療」なので、「保険」のきく・・・公的医療で認められている・・・CABGでと、なったわけ。・・・というのは、豆知識な(笑)。


 まっ、いずれにせよ、東大は外から「助っ人」を呼ばないとだめだったわけ。

私が東大の小野教授なら、はっきり言って、恥ずかしくて引退しますわ(笑)。

なのに、しかも、ほとんどOpeに携わらなかったようなのに、Mediaのインタビューでは「異様に積極的」(笑)。彼は、ずいぶん東大の評価(原発事故以来、東大の「市民感覚」での社会的地位は落ちましたが)を、これでもかとばかりに落としてくださいました。

 東大は臨床よりも「研究」が主と言うのなら、N Engl J MedやLancet、Nature(姉妹誌含む)やScience(姉妹誌含む)に、(宗教活動が忙しい)小野先生には、このあたりに掲載された論文が無いが、これは、どういうことか?

 私の個人的見解(というか1流クラスなら、心の中で皆そう思ってるが、市民には、いちいち、いわないだけ)ですが、そのレベルで東大や京大の教官は「税金泥棒」でしょう。東大病院院長の門脇教授(内科医)や天皇陛下の主治医の永井教授(内科医)は、ちゃんと上記のクラスの学術誌に論文がある。

もちろん、私にもある。


 外科は内科よりも臨床優先だとでもいうのか?(笑)・・・だったら安易に助っ人に頼るなよ。

内科医が同じ病院の外科医に患者さんを安心して任せられないということが公になったことは、今後も後を引く問題なんだわ。一方、一般の患者さんなら、東大病院の内科は同じ病院の外科に原則、頼みますが、今後は今回の事態を知った患者さん側から「転院希望」が増えたりするかもな。。。



 なお、この調子だと、東大は、今後、(話題の)「秋入学」にしても、海外から2流の教官・学生しかきませんから、大学が異常に気にしている「大学世界ランキング」も益々、低下するでしょう。



 あとは、前の記事に書いたから、繰り返しません。