米国ボストンでのお仕事絵日記 1 | 医学ニュースの深層

米国ボストンでのお仕事絵日記 1

 長らくお待たせしました。(まあ、そうでもないか・・・)

お仕事絵日記です。

先月、ボストンのハーバード大学医学部に仕事にいった際のもの。


 今日は、そのときに投稿した「ヒトiPS細胞研究論文」の結果を待っているので、ようやく、時間がつくれました。


下は、フェンウエイ球場付近の写真。

ハーバード大学医学部のある「ロングウッド」のキャンパスからは、近いです。

いわずと知れた「ボストンRed Sox」の本拠地。




人生…いきあたり、ばったり!


 今、iPS細胞を化合物だけで創る試みが世界中で激しく行われています。

その本命の1つとして「Rep Sox」という物質を使えば、山中4因子のうちのSox2は不要になることがわかっています。

 ちなみに、このRep Soxは「Red Sox」から拝借して命名されたものです。


 なお、最近では、TGFβ阻害剤の1つが、このRep Soxと同じような働きをすることがわかっています。まあ、これを使えばiPS細胞の作製効率性もあがりますがね・・・。安全性は担保できるのかといえば???です。


 また、このような化合物だけで、iPS細胞を創れれば、癌化リスクを極限にまでさげることができて「安全・安心」だと思われていますが、実は、そうではないのです。


変なクスリ(笑)を身体の中に入れたら、何をするかわかりませんよ・・・。


 こういうことを踏まえて、ヒトiPS細胞の癌化リスクを評価する方法と、その癌化を回避する方法を示した論文の可否を待っているところです。