京大がiPSバンク構想…5年後目標、再生医療スムーズに・・・いけばいいなあ!
さて、昨日から「安心宣言」の神戸では、日本肝臓学会が開かれておりまして、
「合間」で記事を書いてます・・・実は。
・・・で、関西と関東では、(新聞報道の)扱い方が若干ですが、異なるiPS細胞研究です。
京都大の山中伸弥教授は4日、様々な臓器の細胞に変化する新型万能細胞(iPS細胞)を集めた再生医療用のバンクを5年後を目標に作る構想を明らかにした。
iPS細胞をあらかじめ用意することで、脊髄(せきずい)損傷などの患者にスムーズに移植できると期待される。
構想では、どの細胞から、どういう方法でiPS細胞を作製すれば、がん化などを起こさず安全かということを、それぞれ1~2年間かけて徹底的に検証。作製したiPS細胞が本当に安全かどうかも、すべての遺伝情報を調べるなどして1年かけて検証する。
山中教授の試算では、特別な白血球の型(HLA)を持つ50人の細胞からiPS細胞を作れば、約9割の日本人について、免疫拒絶反応を受けずに、細胞の移植が可能になるという。
脊髄損傷の治療では、損傷を受けて1~2週間で神経の細胞を移植しなければならない。しかし、iPS細胞の作製には1か月かかるため、治療に使うには、バンクを整備してあらかじめ細胞を用意する必要がある。
iPS細胞は通常、四つの遺伝子を皮膚の細胞に導入して作製するが、がん化の恐れがあった。最近、遺伝子の代わりにたんぱく質を使ったり、安全に遺伝子を導入したりする技術が開発され、再生医療への応用の期待が高まっている。
(読売新聞)
コメント:
上記のバンク構想は、例の5年間で150億円の「追加資金」が政府からもらえるのは、もはや確実なようですから(実際には「公募」で審査なんですがね、例外で受かります)、こじんまりとでも実現するでしょう。
だから「5年後」なのですね、山中先生(笑)。
・・・先生、わかりやす過ぎて、ハラハラします(笑)。
また、先生自身は、Nature誌の最近のNews記事(p 962-965, 2009)の中で、「山中は、iPS細胞は、3~4年以内に医薬品のスクリーニングや毒性評価で広く利用されるようになろだろうと考えている。そして10年で(iPS細胞利用の再生医療の)臨床試験入りを期待している。」と書かれています。
このようにNature誌の短いインタビューで、彼が具体的な目標数値をお示しになられたことくらい報道してね。新聞屋さん。なお、私も、この数字は「承認審査」の期間を含めて妥当だと考えています。
そのためには上記にもあるように「どの細胞から、どういう方法でiPS細胞を作製すれば、がん化などを起こさず安全かということを、それぞれ1~2年間かけて徹底的に検証。作製したiPS細胞が本当に安全かどうかも、すべての遺伝情報を調べるなどして1年かけて検証する。」ことが必要です。
なお、最近のpiPS(たんぱく質だけで創るやつ)は、やっぱり、使い物になるか否かは、予想通り・・・?だね。
・・・ヒトiPS細胞の癌化マーカーを見つけた私からすれば。
これで、「1勝10敗」(日本勢の完敗)の現状から「(今の)阪神の勝率」くらいにまで「回復」すればいいなあ≧(´▽`)≦